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“法務がHomeにやってきた”~Homu is coming Home.~

2009年6月

2009年6月29日 14:32

ODR実用化例:eBay(イーベイ)ある種の市民法廷

ODR(Online Dispute Resolution)が、身近に効果を発揮しているのは、なんといっても、オークションです。といっても、日本のではなくて、米国の巨大オークションサイトeBay(イーベイ)。同サイトは、英語圏はもちろん、世界各国の人々が、個人間(こじんかん)で、売買を行っています。

英語で取引できれば、誰でも参加できるため、米国だけでなく、世界中の人々が取引をしていますので、トラブルも多く、国境を超えたものになることも少なく有りません。一方、多くのイザコザは、一件の取引額も小さく、トラブルになっても費用のかかる訴訟を起こすことは得策ではありませんし、国境を超えた場合、準拠法と呼ばれる問題(どの国の法律を適用するか?決着した場合の賠償を行わせるには誰が強制力を持つのか?など、電子商取引でなくても難しい)があります。

そこでeBayでは、2000年ころから、独自を紛争解決の仕組みを開発し、システムに組み込んで試行し、発展させ、実用化に取り組んできました。時期によって名称は変わっているようですが、現在は、「Security and Resolution Center」と呼ばれています。

これは、裁判外紛争解決(Alternative Dispute Resolution)の一種で、「試行錯誤ののちに今の方法にたどり着いた」とODR担当DirectorのColin Rule氏は、先日のODR Forumでも話していましたが、
基本は
 当事者同士のオンライン上での直接交渉
 一定期間内に決着させること

が条件となっています。つまり、争いははじめたものの、決着が付かなくなった場合も、
「相互のオンラインでの連絡がなくなれば、それはある種の決着」
「一定回数の交渉で決着させる」

であるという独自のしかし実際的なルールとなっています。もちろん、納得いかなければ、その後有償で第三者に入ってもらうこともできます。
もう一つの特徴は、「評判」を数値化し公開していることです。これは、取引した結果の評価を相互に付与する機能ですが、品質を偽って出品したり、トラブルになったときに不誠実な対応をしていると、悪い評価がつき、それは他の人からも見えるようになっています。eBayというコミュニティの中で悪い評判が広まれば、取引をしてもらえなくなり、いずれは出て行くしかありません。あたかも、市民法廷のような役割を果たす仕組みになっています。

考えてみると、もめ事は「直接」「話し合う」のが一番なんでしょうね。ちょっとしたすれ違いがきっかけでも、コミュニケーションをとらないことが、怒りや誤解を増幅させ、最後にはどちらも引くに引けない状況になるということが多いのではないでしょうか。第三者が間にはいるのは最後の最後、eBayのこの仕組みは、無法=>法治=>人治の流れなのかもしれません。

2009年6月26日 00:56

重いテーマが(Homeに)やってくる。。。?

海外在住の古い友人たちと食事をしました。

一通りの懐かし話とアホなジョーク話しのあとに出てくるのは、シリアスな日本国の話題。

「で、武装論がでてきてるけど、オマエどうするの?」

これはもちろん、最近の北の脅威を発端とした、核を含めた武装のこと。一連の"北"の挑発行為に対して、
麻生総理の、
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2009060802000070.html
"われわれは戦うべき時は戦う、という覚悟だけは持たなければ、国の安全を守れるはずがない。自民党はその覚悟で、事を進めようとしている"という発言や、
それらを取り上げたブログ
http://kotobukibune.at.webry.info/200906/article_10.html
でもあるような、まさに次の選挙の争点の一つになるであろうことをどう考えるのかという質問なのです。

もちろん、これは感情論で答えを出すものではありませんし、
日米の条約とその確実性、韓国軍と米軍の存在とその効果、本当に日本に向けて撃てるのか等々の情報収集と分析の上での判断が必要なことは当然です。

友人たちにいわせると、
「年金や経済対策なんて、どんな政党が政権をとろうがやるのが当たり前な事」 で、そんなものは争点にならんと。ほろ酔いも一気に覚めてしまう、シビアな質問です。

次の総選挙で、この点が本当にメジャーな争点として、議論されるのかは微妙なところですが、少なくとも戦争放棄だけでは、平和は得られないのだと思います。




Come to think of it(1),

サンフランシスコで乗ったタクシーのドライバーとの世間話。

日本は大きく勘違いされているらしいのです。
彼に言わせると、「決定が遅かったり、煮え切らない態度だったり、はっきりと断言しなかったりするように見えるが、実は奥深~い戦略を持っており、遅いのも作戦のうちである」と。実際もそうだったらすごいけど、違うんだろうなぁ。勘違いされている間に、さっさと"裏のある不気味な?"作戦を実行に移したほうがいいのではないかと。「なんだ?ホントに決定できなかったの?」となってしまったら、一生這い上がれないかもしれません。

もう一つは、日本核保有済説。
「技術力もあり、資金力もあり、なにより中国と北の脅威がある中で、核を持っていないはずがない。絶対開発して隠してあるはずだ」
と彼は真顔でいいます。

「日本は、世界唯一の核被災国。その悲劇は誰もが心にしみている。ないと思うよ」というと、
「いやいや、お前は直接関係ないから知らされていないだけだよ。だって持たなけりゃ自分を守れないだろう?」。
なんだか、「勘違いしているのは、こちらのほうかも。。。」と思ってしまうような感じです。


Come to think of it(2),

イスラエルに滞在中、東海村の臨界事故が起こった時に、ユダヤ人の友人が朝早く電話をくれました。

「隠してあった核が爆発したらしい。早く帰ったほうがいい」

これが1999年のこと。そのころには既に、誤解されていたようです。

2009年6月22日 23:44

振込手数料って。。。

オンラインで振込ができるのってホント!便利です。忙しくて出られないときでも、深夜や早朝でも、自分の会社の、家のパソコンの操作で、自分の口座からの振込手続きが数クリックで、完了してしまいます。
ATMで振込できるのって便利です。銀行窓口が閉まったあとでも、パソコンがなくてもコンビニなどがあれば、自分の口座からや現金で振込ができてしまうのです。

一部の公共料金を除いて、「振込手数料」がかかっていますよね。105円とか210円とか。自分の口座から引き出すのでも、夜間や休日は手数料が取られます。これは、もともとは振込したお金を預かって、相手先に届けるという信用と正確さの必要な業務を行う銀行が、その代行料として徴収するもので、これがなければ、直接相手のところまで行って、手渡さなければいけないことを代行する手間賃です。また、オンラインやATMの仕組みなどの利用料にもなっています。

さて、ここで「なぜ振込手数料は、払う側が取られるのだろう?」ということに疑問がわきます。
何かを購入した時の請求書に、「振込手数料はご負担ください」と書いてあったりもします。
特にこちらが「お客様」なのですから、「手数料払うの?なんで?」みたいな感覚がありませんか?(顧客がエラい!の風潮は、少し改善すべきだと思っていますが)

実は、この振込手数料、「振込む側が負担する」のが、法的には正しいのです。

もし私やあなたが、お金を払うことになった状態=「商品やサービスなどを受け取って、確かに納品されたこと、またはサービスを提供されたことを受け入れて、請求書を受け取った」になったら、私もアナタも「債務者」です。そして、この債務は、原則として持参債務(債務者が債権者に持参すべき債務、つまり持っていって払う)となっており(民法484条、商法516条)、弁済にかかる費用は、"別段の意思表示"がないときは、債務者側の負担となるのです(民法485条)。もし、お店にいって払うならそこまでの電車賃は自分で負担するわけです。

法的には、"債務者負担"ですが、同じく法的に、"別段の意思表示"によって、どちらが負担してもいいわけです。よく、企業間では、力関係によって、債権者が負担する特約も交わされているようですので、商慣行(?)として理解されている場合もあり、質問掲示板での"一般的"な解釈も混乱しているようです。


オンラインでの取引でのもめ事の原因の一つは、この振込手数料に関わるものです。特にオークションでは、小額であるが故に手数料の比率が高くなり、どうしてもそこに注意が行きがちです。曰く、「不要品を処分できる上に、お金も手に出来るのだから、出品者が負担して当然」とか、「落札者=購入者なのだから、法的にも落札者負担」とか。

500円の文庫を落札して、210円の振込手数料+送料90円(メール便など)では、800円になますから、どちらの気持ちも。。。わかります。

2009年6月19日 16:54

雑感 ODR Forum in Haifa, Israel

フォーラムの行われたイスラエルは、あまり一般の方には馴染みはないと思います。私は前職の関係で既に10回以上も渡航していますし、一時はアパートに滞在したこともありましたが、今回は2006年以来の3年ぶり。懐かしい友にも会えると思い楽しみにしていました。

IMG00053-20090602-2143.jpg




が、成田を出発して11時間。ロンドンのヒースロー空港に到着して、「そうだ〜。。。」と改めて実感したのが乗り継ぎ待ちの長さ。直行便がないためヨーロッパのどこかから乗り継ぐのですが、マイルの提携会社の関係でBritish Airwaysを使うと、ロンドン到着が15時。イスラエル行きの便は22時30の空港最終。7時間半、空港で待機です。。。。待っているうちにどんどん人影が少なくなっていきます。この写真は、21時43分。

長い移動時間を経て、朝5時に空港到着。さらにテルアビブの空港からハイファまでは列車で1時間30分、ハイファの町は列車の駅からタクシーで30分の高台という長旅でしたが、ホテル「ダン・パノラマ」にチェックインして窓から眺めるパノラマは少し気分を晴らしてくれます。向こうに見えるのは地中海。



haifa320.jpg


セッション開始は10時なのでのんびりもしていられずサッサと着替えてハイファ大学へ。これまたタクシーで20分。大学の入場セキュリティは厳しく入館に少々時間がかかりましたが、無事にセッション開始。向かって左に、イーサン・カッツ教授やeBayのコリン・ルール氏などODR会の重鎮たち。コーディネータはハイファ大学のオルナ女史。眼鏡の似合う美女です。



openingSession.png
セッションは2日間続き、自分の出席した分科会の写真は撮れませんでしたが、無事に終了。ICA-Netにも興味をもっていただけたようです。いくつかの分科会や政府のシンポジウムへの出席を挟んで、最後の分科会「世界のODR」。プロジェクタで投影されているのは、米国マサチューセッツの大学からの発表者。TV会議での参加です。中国はCIETAC、Internetbar協会、南米のODRは既にTV会議システムによ3者間の民事調停を実施しているそうです。


branchsession320.jpg

前回に続いての参加で、継続的にコンタクトを維持していたこともあり、顔見知りもいたので、退屈しないでまた発表者を招待してくれたパーティーでの雑談も含めて実りのある会議だったと思います。スペインから参加したパブロ教授とは既にメールでの情報交換を開始しています。なお、GBDeのサイトでも、当フォーラムへの参加が取り上げられています。


ところでいつもは日本にそのまま帰ってきてしまうのですが、今回は2泊ロンドンに滞在することにしました。家族に頼まれたキャス・キッドソンでの買い物や自分用のスーツをPaul Smithで購入したり、現地友人の案内でロンドン市内をブラブラと観光し、締めは, 最近あのジェフベックも出演した老舗のJAZZライブ。

Ronnie Scott's http://www.ronniescotts.co.uk/

ronniScott320.jpg

ドイツから来たオルガンプレイヤーのカルテットの演奏とうまいスコッチはリラックスした気分にしてくれました。

帰国の朝のロンドンは雷鳴が響いていましたが、空港に向かう時間には一時的に青空が。

lodontoheathrow320.jpg




Paul McCartneyが唄う♪Mull of Kintyre ♪が聴こえてきそうです。

2009年6月15日 22:12

It's a small claim world

ODR=Online Dispute Resolution=オンライン紛争解決では、紛争を抱える両者および場合によっては仲裁人が加わり、オンライン上で紛争解決を行っていくのですが、実際には、いきなり「訴え」て「紛争」になるわけではなく、まずは苦情や相談という形で、契約先や取引先、関係先にコンタクトをするということから始まります。今では、多くの機関、企業や個人がウェブサイトを開設しており、手軽にメールなどで「お問い合わせ」ができるようになっていますので、最初はこうしたリンクをたどってメールを送ってコンタクトできます。

実際に消費者の立場で、「オンライン相談」を試してみた「体験」を報告します。

『任意保険の相談』
事の発端は、我が家の車の任意保険。当時勤務していた会社に出入りしていた某日○生命関連の保険に入りました。保険は自動更新になっており、「何も意思表示がなければ継続します」という葉書が毎年きて、継続されていましたが、ある年に葉書がきたにも関わらず継続されなかったようでした。勿論これには気がつかず、ある日事故を起こしてしまい、保険会社に電話すると「契約がない」との返事。で、調べてみると、継続されていないで、当然保険料も引き落とされていないのです。被害者がいるので、そちらの対応は自賠責で、保険に詳しい友人の力を借りながら自力でこなしつつ、保険会社に電話で相談。数回電話し、双方で再度確認を繰り返しましたが、埒があきません。

「当時の担当者がいない、なぜ解約になったのかいきさつもわからない」

やがて知人から、損害保険会社のオンライン受付(そんがい保険相談室)
(ちなみに現在はオンライン相談は休止中)というのがあると知り、アクセスして相談のメールを送りました。
回答は、4日後に暗号化された添付ファイルで送られてきました。しかし、回答には、「文面からは具体的にわからない」「もう一度確認してみては」と、再度当事者同士で確認を促すように示唆がありました。結論としては、「それきり」です。実際の事故処理での多忙さもあり、(オンライン相談しようとする)心が折れてしまったというところでしょうか。

『無線LANの契約』
こちらは、ファーストフード店で使える公衆無線LAN。これまで快適に使えていたのに、ある日を境に繋がりが悪くなってしまったのです。隣席の人たちも無線LANに繋がらず困っていましたので、サービス会社の「問い合わせ」にメールを送りました。即日の回答。また、具体的な店舗名や、こちらの環境など調査に必要な事項の確認のやりとりがあり、さらに翌日には、実際の店舗をサポートする会社への指示内容、そして最後に、こちらに確認してほしいことが記載されていました。後日、店舗で試してみましたが、改善されていたようです。このサービスは、トラブルが解決されたこともあり、今でも継続して活用しています。

両者の違い。
まず、消費者(決してモンスターカスタマーではないと思っています)の側からは、その対応をスタンスで大きく印象も満足度も違います。
『保険』 あまり調査や行動はせず、こちらへの対応アドバイスのみでした。
『無線LAN』 まずは、自社側の対応を明確して実施した上で、こちらにも作業や対処を促しています。
ビジネス的に考えると、保険は歴史もありますし、非が明らかになれば弁済額も多額になるでしょうから、基本スタンス=自分が正しい。無線LANは、情報機器ですので、自分側の要因も多々あります。何らかの環境変化が影響している場合もあるでしょうから、まず自分、そして顧客。また、保険は乗り換えるにも覚悟がいりますから、顧客よりも保険会社のほうが優位になっているのだと思います。

この「メール等による問い合わせ」は、1)顔をみないので電話よりいいやすい,2)苦情を言う方も、受ける方も、時間に縛られない、3)何を言ったか、いわなかったかはっきり記録できる,などの+プラス面と、
4)証拠が残るので慎重になる、5)反応が遅い、6)言いやすいため、何でもかんでもの駆け込み寺的になってしまう、7)横柄になる、あるいはぞんざいな態度になるあるいはそのように受け取られる などのマイナス面がありますが、電話と併用できれば、効果的で便利になるということが言えると思います。

それにしても、体力と気力が必要ですね。

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