QuonNet(クオンネット) まなぶ・つながる・はじまる・くおん




“法務がHomeにやってきた”~Homu is coming Home.~

2009年5月

2009年5月29日 00:13

裁判員ドラマ(民放版)

TBSテレビの月曜9時から4回シリーズで放映される裁判員シリーズ第二話を見ました。
SP2「家族」http://www.tbs.co.jp/getsugol/20090518/drama_point.html
認知症と介護、家族の負担、本人の負担がもたらす事件と、その裁判に関わる裁判員の審理と評議のドラマでした。内容的にはとても重いもので、最後まで見るのがつらいくらいでしたが、これまで紹介した裁判員PR映画と大きく異なったのは、裁判員が予定調和ではなくて、裁判長や検察、弁護人にまで意見を述べていくくらい強い!役割であった点です。

その意味では強烈でした。

裁判員制度では、公判前整理手続きといって、予め法律の専門家である裁判官と検察、弁護人が、事実を確認し、争点を整理しておき、短期間で結論を出せるようにしてあるのですが、ドラマではそもそもその公判前整理手続きの時点での追求が足りなかったという設定でした。被害者の遺族の態度に疑問を持った裁判員(大塚寧々)が、素人ならではのあり得ない質問をして、徐々に真実に迫っていきます。それを押さえ込もうとする検察などに、他の裁判員も、法廷で堂々と裁判員制度批判を繰り広げます。「あんたたちがしっかりしていないから、我々が真実を明らかにしようと頑張っているんじゃないか!」と。

証人達の証言から、嘱託殺人の可能性がほぼ確実になり、裁判員は殺人罪ではなく嘱託殺人での再審理を提案しますが、それでも被告人は強盗殺人を言い張ります。クビを傾げる裁判員達。しかし、大塚寧々は最後は被告人の証言を認めます。それは、被告人の強い意志を汲み取ったものでした。「もし、嘱託殺人なら遺族は苦しむ事になる。執行猶予が付いたら年金もない被告を抱えた被告の家族も苦しむことになる。」

ドラマは、公判前整理手続きという制度の不備またはリスクを指摘しているのでしょうか?そうした法律家が陥る罠を、素人の裁判員の感覚で明らかにしていくという期待でしょうか?裁判員役の石田太郎が法廷で叫びます。「間違った結果と分かった時に、国民も裁判員として参加したじゃないか?と片棒を担がせようとしているのですか?!!」と。

21日から開始される裁判員制度ですが、「素人の感覚を自然に出してください」と優しく伝えるPR映画は、我々の不安を取り除いてくれます。一方、このドラマでは「素人ならではの視点でしっかり審理、評議してくださいよ」と、緊張を強いて来ました。

どちらにしても、もう、やってみるしかなくなりました。

2009年5月25日 23:05

裁判員映画2

家庭裁判所の見学のお土産でいただいてきたDVD広報用映画を見ました。
同じものがネットでも配信されていますのでご覧ください。
http://www.saibanin.courts.go.jp/news/video4.html
主演は村上弘明(裁判員)
共演には、山口果林(裁判長)
他に、裁判員として、長門裕之、前田愛、小林綾子、河原崎健三など。

裁判員として選ばれた主人公は、仕事も忙しく部下にも任せられない仕事もあり、最初無関心であったが、娘の受験、息子のサッカーレギュラー入りなどを通じて徐々に考えが変わり、裁判に臨んでいくというお話。単なる裁判員ということの周辺に、大人になっていく息子との対話、職場を休むことを通じて部下の育成、ここ何年か忘れてしまっていた奥様の誕生日などのエピソードが、なかなか面白いのです。

もちろん、裁判の要素も沢山あります。実刑か執行猶予かを巡って、被告人の家族のことを考える情状派と、法律遵守の実刑派のそれぞれの意見がぶつかり、被告が踏み越えてしまった一線(人の命の軽視)にまで深く考えていく評議の過程は、実際に裁判員に選ばれた場合でも参考になると思います。

さらに、別バージョンが配信されています。
http://www.saibanin.courts.go.jp/news/flash2.html
こちらは、中村俊介、小林稔侍らが主演。前に、紹介した2作と違って、裁判員の環境はあまり描かれずに、あくまで評議中心のストーリーです。三角関係のもつれによる殺人未遂事件に、評議を重ね、被告の心や婚約者の心の中にまで踏み込んで結論を出していく過程が描かれています。

実際に、裁判員に選ばれて、このようにすっきりと結論が出て行くのかは分かりませんが、法に縁遠かった我々日本人が、この制度を通じてどのように変わっていくのでしょう。まだ、答えはずっと先ですが。。。

2009年5月22日 00:19

家庭裁判所ってどんなとこ?

裁判員制度施行を前に、裁判所や司法に触れられる機会を増やしていこうと、見学会などを中心に様々なイベントが企画されているようです。私が参加してきたのは、「憲法週間」と「家庭裁判所創設60周年」の記念行事
「家庭裁判所ってどんなとこ?」
http://www.courts.go.jp/tokyo-f/kengaku/09_05_14_gyouji_annai.html

プログラム(上記サイトより抜粋)
5月14日(木)
午前の部 10:00~11:30(受付9:40~2F交通講習室前)
少年審判や被害者配慮制度に関する説明会(定員40名) 
制度等の説明のほか,ビデオ視聴,質問タイム, 少年審判廷見学
午後の部 14:30~16:45(受付14:00~19F大会議室前)
模擬家事調停・模擬人訴裁判見学会(定員60名) 
模擬を通じて,夫婦関係調停と離婚裁判の様子と,法廷等見学

午後の部が希望だったのですが、やはり人気らしく、申し込んだ時点で既に満席でしたので、まだ空きがあった午前の部を見学してきました。キャンセルがあるのだろうなと思いきや、当日は開始15分前には満席。参加者は、男性(14名)、女性(26名)その内研究の一環と見られる女子学生が11名、男子学生4名でした。

家庭裁判所は、「家庭」と名付けられていますが、普通の裁判所より縁遠い感じがしています。これは家庭裁判所で扱われる少年事件や、家事調停は、プライバシーが多く非公開なため、マスコミでも報道されないためだそうです。

PR用再現ビデオはよくできていました。棒読み気味の調査官役はこの手のビデオではありがちなお約束ですが、裁判官の迫力と非行少年の涙、両親の責任のなすり付け、その後の変化と、保護観察の処分を受けた少年が「。。はい」と涙声で答えた下りは、年齢のせいで涙もろくなった私にはちょっとつらかったかも。。。。

更生を誓う少年に、「今のことを本当に約束できますか!?」という裁判官の強い口調はかなりの迫力ある演技で、圧倒されました。


撮影が許可されていたので見学コースの写真をご紹介します。
説明を受けた会議室(始まる前でまだ少ない)
IMG00005-20090514-0941.jpg
配布された説明資料&オマケのペン
IMG00006-20090514-1128.jpg
審判廷 こじんまりしています。少年がリラックスできるようついたてなどはなし。
IMG00008-20090514-1154.jpg
被害者参加制度のため、傍聴被害者用の座席
IMG00009-20090514-1154.jpg
入り口で記入するカード
IMG00010-20090514-1155.jpg
保護者待ち合い(親としては背筋が。。。)
IMG00012-20090514-1156.jpg
配布された家庭裁判所のPR資料(充実している)
IMG00013-20090514-2054.jpg


傍聴ブームの件は以前も書きましたが、先日発売された「この裁判がすごい」(鉄人社 北尾トロ責任編集)(http://www.creatorsbank.com/press/detail.php?id=207)というムック本にも、傍聴マニアの他にも、傍聴デートのカップルや、はては「開廷表マニア」まで(彼曰く「裁判の予定から社会の動向が見えてくる」)、裁判所は当事者以外の人たちが沢山いるようです。

当事者にしてみれば正に人生を左右する裁判所。願わくは、「ブーム」ではない関心の高まりと維持がなされますように。

2009年5月18日 15:33

渋滞時間差Resolution

連休直前に一応カーショップにいって、「ETCつけたいんですが。。。」と言ってみましたが、報道されている通りの品薄で、「7月まで入荷しません」と言われて、高速道路1000円の恩恵には与れないないまま、帰省してきました。

8時くらいに出発すると、いつも混んでいる環状八号線は怖いくらいにガラガラ。1時間もかからず関越道に到着。料金所の渋滞はありませんでしたが、ゲートを通過するとすぐに、「本庄まで50km」の表示があります。。。。さてさて。。。

ODRの「D」は、"D"ispute(紛争)の"D"ですが、紛争は利害や権利の衝突で起きます。その意味では、交通渋滞も同じ方向に、同じ時間帯に帰省したり、旅行したりする人々の道路の使用という利害、権利の衝突でしょう。(本当に衝突すると交通事故!)

最近はGPS(即ちオンライン)を備えたカーナビの装備率も40%近くなっている(http://www.gamenews.ne.jp/archives/2009/01/41_15.html)ということです(の身近な親族5台中2台が装備しています。まさに40%)。また、VICSで提供される渋滞情報や首都高速道路株式会社の道路情報では、リアルタイム渋滞情報が提供されています。 http://www.shutoko.jp/map/#/realtime/

これらを活用して事前に渋滞を見極め、寄り道して時間差で渋滞を回避するのはどうでしょう?我が家では、「50km」の表示に、一旦圏央道に入り入間(いるま)で高速をおりました。出口から5分のアウトレットモールに立寄り、ぶらぶらとウィンドウショッピング。昼食時間帯を避けて入ったフードコートで思い思いの食事をしてから、4時半に関越に再度入ると、道路の渋滞はすっかり解消され、目的地まで渋滞無しで到着。消費の地方分散にも貢献して一石二鳥(だった筈)。

帰りも同様に、夕方のニュースと前述の渋滞情報により、約40Kmの渋滞を知ったので、大幅に遅らせて22時に出発し、結果的に1時半に到着(3.5時間)しました。勿論、何が何でもある時間に到着しなければいけない場合は、早めに出発して渋滞に突入せざるを得ないこともあるでしょうが、一つの選択肢としてこんなのもアリかと。

ところで、どこかのTV局が実験していましたが、事故渋滞の中央高速から、一般道チームと高速チームとに別れて芦花公園までの時間等を測定する実験をしていました。結果的に到着は高速チームが5分早く到着しましたが、ストレス値は圧倒的に渋滞のなかった一般道(その日はいつもよりスムースだったものの)が低かったそうです。何を重視するかによって、選択肢も違ってきますね。

2009年5月15日 01:39

法務カミングHOME

このブログのタイトルは、既にご存知の通り、法務カミングHOME(法務がウチにやってきた)です。「裁判員制度がはじまり、またネットの時代になって法律が身近になる」という「法務とHOMEの駄洒落」の軽い命名だったのですが、実は法律(業界?)にとっては、ひとつの重要なテーマだったのです。


西部文理大学 学部学科紹介
http://www.bunri-c.ac.jp/univ/faculty/subject_2007/152.html
人権救済制度の在り方について(答申)(平成13年5月25日 人権擁護推進審議会)
http://www.pref.nara.jp/jinken/shokeikaku/kyusaitousin.htm

などにあるように、
「古くは、"法は家に入らない"、つまり家族関係は法でしばる必要はないといわれていました。」
例えば、子が親のものを盗んでも、「親族相盗」といって、特例として刑を免除する(刑法244条:罪にはあるが刑が免除される)とされています。あるいは、お子さんが「門限は、人権侵害だ」と訴えても、「18歳までは門限がある。それは躾と安全のためである」を親御さんが決めれば、それは法律ではなく、家族で納得のいく話し合いをするべきでしょう。また、ご夫婦のイザコザも、ちょっと小突いたとか、お皿を投げて割れたなどだと、痴話喧嘩の範疇になり、刑法で罰する刑事事件にはならないため、「民事不介入」といわれてきました。

しかし、昨今では、家庭内暴力(DV)や児童虐待、あるいは(別居中の)ストーカー行為など刑事法で罰するべき状態が多発してきています。かつては、「夫婦喧嘩」あるいは「しつけ」として捉えられていたものが、刑事罰の対象になってきているのです。特に対処が遅れれば殺人事件にまでなってしまうのですから、必然的な流れでもあるでしょう。

米国でのODRの一つの有用な用途に、DVの恐れのある両者の離婚調整への適用があります。調停とはいえ同室になる危険性、あるいは恐怖感から冷静な調停ができなくなってしまうからです。

被告人が「証人として出廷した被害者に暴言」
http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/090212/trl0902122353019-n1.htm
を吐き脅迫したとして、逮捕されるという事件が起きました。裁判員制度、被害者参加制度が進む中、ODRは対策の選択肢の一つになるかもしれません。

 1  |  2  | All 次へ >>

ページトップへ

カレンダー
<< 2015年03月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            
最新記事
20150331 法務はHOMEにやってきたのか?(最終回)
国が変れば法律も変る − 海外支店の税金計算(1)
偽ブランドを差し止めろ
仮想病院は近いか
領空の上の雲(クラウド)
最新コメント
自分はコスプレ許せな...
Posted by あまとう
Marinonさん 友人でた...
Posted by 万代
「今丁度タイミングが...
Posted by Marinon
hinataさんご無沙汰で...
Posted by 万代
お元気ですか?いつも...
Posted by hinata
最新トラックバック
[講演活動]全国WEBカウンセリング協議会
from 握一点開無限
他行宛振込手数料無料でセコロジー
from がっちりお得なセコロジー
思わずクリックしちゃうタイトル
from QuonNet研究所