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“法務がHomeにやってきた”~Homu is coming Home.~

2008年10月

2008年10月28日 12:18

知らず知らずのうちにー盗用

「青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備に関する法律」が制定され、モバイルコンテンツ審査・運用監視機構(EMA)などが、青少年に有害なコンテンツをいろいろな視点からどう扱っていくかを考えています。ネットいじめ対策を行う団体や事業者も出てきました。セキュリティ対策や不正アクセスに対応する法律も整備され、

「とりあえずこれで家庭では子供たちについて法律に関して気をつけることは大丈夫!」

と安心してはいけません。とっても陥りやすいオンラインの法律問題があるのです。 
それは、ウェブサイトからの盗用・引用です。 

 Google(グーグル)をはじめとする検索サイト。私は毎日のようにお世話になっていますが、いつもながらホントにスゴい!と思います。公開されている企業や新聞社、雑誌、TVなどのサイトはもちろん、個人がひっそりと書き綴っているサイトまで、さらには日本だけでなく、世界中のサイトのテキスト、画像、動画までを網羅して検索してきてくれます。

  例えば学校の宿題で、「江戸時代」について調べる、と仮定しましょう。検索すると、Wikipediaやニュース、各種の文献、そして、個人がまとめた関係するサイトなど、500万件近い文章や画像が検索結果に出てきました。Wikipediaは、項目について、体系づけられてしっかりとわかりやすくまとめられていて参考になります。が。ここで誘惑がアタマを擡げます。 

(面倒くさいからこのままそっくり転記してしまおう) 
(個人のサイトみたいだし、バレないよ、きっと) 
(そもそも公開しているのだから、いいよね)

  ニュースや文献などはすでに公開されて誰でも見られるようになっているし、公共のものだからいいんじゃないか?とか、どうせ、誰でも見ているのだし、公開するために書いているのだろうから、拝借したっていいでしょうという勘違い。もう一つは、個人のサイトだし、見ている人もいないだろう、それに、自分のサイトだって個人サイトだから、どうせ殆ど誰も見やしない、これを販売するわけでもないし、借用しても問題ないだろうという勘違い。 

丸ごとコピーして使用することは、「複製」といいます。音楽CDをパソコンにコピーすることなどもこれにあたります。勿論法律以前に、自力で宿題をしていないわけですから、いけないわけですが、自分に学力や考える力が身に付かないだけでなく、著作権法違反になる可能性があるのです。(著作権法第30条「私的使用のための複製」は認められています。個人的に自分のパソコンに保存しておくだけならば認められた範囲です。)

 宿題のレポートは学校に提出され、場合によっては多くの人の目に触れますので、私的使用の範囲を超えてしまいます。勿論学校でも、1)丸写しはダメ、2)URLや著書名など出典を明記、させるなどの指導を行い、教員の方々はそれらをチェックするそうですが、全部を網羅して確認できないかもしれません。知らず知らずに違反をしてしまわないようにしましょう。

そして、もう一つ気をつけなければいけないのは、"引用"です。

To be continued.

2008年10月23日 00:15

オレオレ in アメリカ

 国内および国際電子商取引の紛争解決で、BBB(通称ビービービー Better Business Bureau)と提携している有限責任中間法人 ECネットワークの公式ブログで、興味深い記事を見つけました。

 「あ!もしもし、おばあちゃん?僕だよ。突然ごめんね!!今カナダにいるんだけど、車の事故を起こしちゃって、逮捕されちゃったんだ。それでね、損害賠償で3000ドル必要なんだよ。助けて!」

ん?オレオレ詐欺の手口?

そうです。その通り。しかし、これは日本の話ではありません。なんと、アメリカで急増しているお年寄りを狙った詐欺の手口。日本では、ごく初期のオレオレ詐欺のパターンと同様ですが、アメリカで、消費者からの苦情や申し立てを受け付ける機関BBBの記事によれば、カナダ詐欺防止センターへの申請が、2007年に128件、2008年には、350件にまで増えており、そのうち半分は7月と8月で発生しているそうです。

"Generally, the scam works like this - the grandparent receives a distressed phone call from who they believe is their grandchild. The supposed grandchild typically explains that they are travelling in Canada and have been arrested or involved in an auto accident and need the grandparent to wire money to post bail or pay for damages--usually amounting to a few thousand dollars. While many seniors have reported the scam without falling prey to it, unfortunately, many others have been victimized. One well-meaning grandmother sent $15,000 to scammers, thinking she was helping a grandchild who had been in an auto accident."

 夏のバケーションで、カナダに旅行しているかわいい孫(いかにも米国ならアリガチなシチュエーション)からの、急を要する電話とくれば、ほうってはおけない!と思うのはどこの国でも同じ。人のいいおばあちゃんは、15,000$も送金してしまったそうです。

 それにしても、手口が日本発っぽいのはいただけませんね。"日本の詐欺グループが活動の場を海外に移した"(ECネットワークのブログより)のでしょうか。あるいは、詐欺のグループネットワーク(まさかSNSがあったりしないでしょうね)により、伝授されたとか。いずれにしても、「善意のお年寄りをだます」手口の発信源になってしまうのは、あまりにも不名誉なことです。

対策は、日本もアメリカも一緒のようです。
1)まず冷静になり、
2)別の電話でこちらからかけ直してみること、
3)一人で行動に移さずに、他の家族にも確認することなど、

ごく基本的なことから始まりますが、
4)決してこちらから名前を言わないこと、

なども大事なことです。最近では、手口も高度化しており、"お孫さん"にあたる人の電話も分かっていて、そこにも並行して電話かける役割がいるそうです。つまり、本人を確認しようと電話しても話し中にしてしまうのですね。

振り込め詐欺防止月間で、全国のATMで警察官が防止のための警備にあたったそうですが、それでも被害ゼロにならなかったそうです。

 ところで、ウチの母親など、私が実家に帰省して居間にいるのに、二階でとった詐欺の電話に、「もしもし?○○(私の名前)かい?」と、答え、相手が「そうそう、○○だよ」と応えたそうです。流石にすぐに気がつきましたが、その場にいなければ、確実に引っかかっていたでしょうね。離れて暮らす身内がいる人の心理をついた誠に憎らしくも、よくできた手口です。皆様も気をつけましょう。

2008年10月16日 12:53

なるほど、法務はウチにも関係があるみたいだけど、まだちょっとピンとこないナ。

  法律、紛争っていうと、弁護士さんがいて、裁判所にいって、時間もお金もかかって・・・と想像しますよね。 

「う〜ん、そう考えると訴えるなんてことは、あんまりないだろうなぁ〜、ヤッパ関係ないカモ!」 

そうですか〜。では、こんな場合を想像してみてください。ネットでできるオークションは、随分と盛んになってきているようですが、こんな場合、みなさんならどうしますか? 

ちっーちゃい紛争 
 "(ネットオークションで、)娘がハマっているアメリカの人気TVアニメ パワーパフガールズ(Power Puff Girls)の、かわいいトレーナーを見つけたんです。Usedって書いてあるけど、写真で見ると程度も良さそう。出品者の評判も悪くないので、入札しました。運良く3500円で落札。でも、心待ちにして届いた品物の色が写真と随分違う。苦情のメールを出しても、なしのつぶてで、弁護士さんに相談しようとしたケド、相談料は1時間5000円。しかも、弁護士事務所に連絡してアポイントして、電車に乗って出向いていって・・・などと考えると、「ああ〜もういいかなぁ」、あきらめようかな?" 

金額が小さいから、弁護士さんを頼んでそれ以上のお金をかけるのも、もったいない。。。でも、なんだか悔しいような。。。なんとかスッキリしたいですよね。  

 アメリカの最大オークションサイトeBay(イーベイ)では、このようなトラブルに対応できるように、Dispute Console(紛争操作卓)という機能が用意され、また、オークションの参加者は交渉に応じる義務があります。これに応じないとか、不誠実な対応をすると「あなたの取引の評判」を表すポイントに悪い点がつき、だんだんと取引がしにくくなる(評判が悪いと入札や出品を拒否されることもある)ようになって,最後には、eBayから出て行かなくてはいけない羽目になるという仕組みになっています。交渉は、すべてネット上で行われ、しかも無料です。

この仕組みは、ODRだからこそ費用をあまりかけずにできることで、「ちっちゃい」紛争解決も、「解決してみようかナ」という気になりますし、「みんなでこの場(オークションサイト)を、いい場所にしていこう」という自浄作用が自然に働くようになっているのです。とっても健全な感じがしませんか?消費者から見ても、非常によい仕組み(ODRシステム)といえると思います。  



ネットいじめもODRに関わりそう  
 
 そして最近では、話題になっている「ネットいじめ」という問題もあり、これもODRに関わりそうです。 
全国Webカウンセリング協議会は、2008年の春から「ネットいじめ対策アドバイザー」を認定開始しており、この分野のニーズも高まっています。ここでは、例えば2chなど巨大掲示板への削除依頼の出し方や、消えない場合の対応、被害者を加害者にさせないために、あるいは加害者を被害者にさせないための対応なども含めてアドバイスしていきます(詳しくはODR Japanのサイトに掲載されているコラムを参照)。
ちなみに同カウンセリング協議会でも、TV会議を用意しています。 

 ネットいじめは、自殺者までも出ていますし、オンラインであることが、これまでのいじめと性質の異なる特殊な状況を生み出しています。匿名性、検索できない掲示板、消してもコピーが再度復活、どこでも書込みできる、どこでも読める、日本の場合は、携帯電話が果たす役割が大きい、など、その対処の殆どがネット上で行われる必要があります。また、警察に持ち込んでも前例がないこと、現在の法律で対処できないことも多く、対処ができなかったり長引いたりしてしまいます。  

いかがでしょう?  

裁判員制度だけでなくて、法律とオンラインと家庭、個人。ウチにも法務が随分とやってくる気配、いや、やってきていると感じませんか?そしてまた、PCがあるご家庭が多くなったことも考えると、ODRも随分と身近で現実的なことになってきそうです。

2008年10月15日 16:40

それでなんで、「ODR」とウチが関係あるのさ?

「なるほど〜。。。でもさ、もめ事(紛争)とODRは、わかったけど、なんで家(Home)が関係あるの?」 

いや大アリなのです。 

 紛争は、国外や遠隔地だけでなく、当然、国内でも起こりえます。 
今現在も、多くのもめ事(紛争)が争われ、あるいは争う準備が進んでいるのでしょうが、そこにはいつも距離の問題があります。「距離問題」は言い換えると、時間と移動の費用、さらには、移動に伴う事故やその間やりたい事もできなくなる(機会損失)のリスク、などに置き換えられます。最近では、どこにいてもテロに巻き込まれたりする危険は無視できません。
まあ、さすがにテロに遭遇する可能性は少ないとしても、飛行機など交通機関の事故は、起こりうる訳で、紛争となれば企業の責任者、場合によっては、社長や会長自らが証言をしなければいけない可能性も高く、そうしたリスクは企業にとってはもちろん、家族にとっても、大きな問題と言えます。

これは、別に社長や会長でなくたって、世のお父さん、お母さん、息子さん、娘さんにだって、当てはまります。ここにオンライン技術を活用したODRを利用して、現地への移動は必要最低限にしてあげようというわけなのです。 

やっぱり法務がウチに  

 カナダのブリティッシュコロンビアでは、深い森や険しい山、あるいは冬の雪で一時的にせよ天候により孤立してしまう地方部を対象に、文字(メールやチャットなど)、音声(電話)、テレビ会議(映像と音声)を駆使した長距離の家族紛争解決が、実用化に近づいています。今後、ますますグローバル化は進展し、当然、国際間の商取引や、軋轢は増加するはずです(鎖国でもしない限り...)。日本国内だけであれば、ある程度までは同じ感じ方で、「和をもって尊し」で行けるかもしれませんが、もし皆さん自身あるいは家族が、日本より遥かに訴訟社会である国の誰かとの紛争になってしまったら、そのときにODRに対応できないと、いつも時間とコストと、リスクをも抱えて、紛争に「出向く」ことになりかねません。

 6月にやはりカナダで開催された第7回国連ODRフォーラム[1]では、「CO2排出権取引の契約交渉」で、ODRを駆使するという提案がありました。そりゃそうですよね。地球温暖化を防止するための排出権取引なのに、交渉団が大挙して飛行機に乗って移動していたら、なんのための交渉なのかわからなくなってしまいます。我々の家庭で地道に「こまめに節電」とやっている省エネなんか、あっと言う間に吹っ飛んでしまいます。

  家族の安全や、地球温暖化にも関係があるとなると、法務やODRのことをもう少し知って、考えておいたほうがよさそうでしょ?

2008年10月 7日 16:00

ところで「ODR」って、聞いた事ないけど?

ところで、このブログのタイトルの小さい文字のところにODR(オーディーアール)とあります。これ聞いた事ありますか?
「ああ、知っているよ。日本は色々な国に多額に出しているよね〜・・・」
そりゃODAです。。。

ODRって、実際、あまり馴染みがないのです。実は、日本でも、2000年前後にはいくつかの実験プロジェクトが立ち上がったりしているのですが、殆ど知られていないのが実情です。
ODRは、Online Dispute Resolutionを短縮したもので、「オンライン紛争解決」と訳されています。もう少し判りやすく一言でいうと、

「紛争」すなわち、「もめ事」の解決に技術、特にインターネットを活用して、早く(安く)平和になりましょう」
ということなのです。

つ い先だって、三浦和義被告(「ロス疑惑」)が、一事不再理を主張して逮捕取り消し請求をしている事件で、拘留中のサイパンからロスアンジェルス地裁で開か れた審理に「TV会議出廷」(※1) しました。サイパンで勾留されている彼が、12,000Kmを移動する時間とコストを考えると、危険だし、税金使うのももったいないし、ガソリン使うし。 裁判所は、その意味では、よい判断をしたといえるでしょう。これなどは、ODRが使われた分かりやすい例です。

ODRの必要性(国際訴訟の実体験から)
私 は、イスラエルとのビジネスに10年以上関わっていましたが、後半の5年くらいは紛争のまっただ中にいました。取引先企業の一つとの紛争(仲裁)に証人と して関わっていたのですが、契約条項で係争地は相手国になっていたために、証人喚問があると約24時間かけて、航空機で現地に飛んでいくのです。ご存知の ように同国は、軍事的紛争のまっただ中。一方、日本人は、曾て過激派がテロ(日本赤軍 テルアビブ空港自動小銃乱射事件 1972年)を行ったせいもあっ てか、いつも厳しいセキュリティにさらされます。

一時は故ラビン首相が暗殺された付近にアパートを借りていました。隣には軍人が住んでい て、いつもマシンガンを下げて出勤していきます。その人に毎朝「シャローム」なんて挨拶をしていたのですが、これは町中でも一緒で、レストランの入り口に はヤバい系の男がいて、これは実はガードマン、必ず銃を持っている。さらに、レストランで食事していると、昼休み中の軍人カップルが自動小銃を下げて入店 してきて、クロークに銃を預けて、テーブルで「I love you」なんて囁いているような場所です。

一方、町中で馴染みのレストラン にいったらやけに空いている。どうしてかとあとで弁護士に聞いてみると、「Oh! お前あそこにいったのか?昨日爆発があったからみんな近寄らないのに」なんてこともありました。さらに弁護士が、「お前は重要証人だから、暗殺される可能 性がある。外出するな」と脅かされ、2週間ホテルから出なかったこともありました。生命保険は戦争特約で、会社が払ってくれましたが、最初は、家族は心配 して泣いていました。

 "時間"、"費用"だけでなく"危険"という事情を鑑みると、例えばTV会議によるODRを駆使すればずいぶんと危険も減って、時間も節約できたのではないかと考えられます。

「なるほど〜。。。でもさ、もめ事(紛争)とODRは、わかったけど、なんで家(Home)が関係あるの?」

※1
http://www.sponichi.co.jp/society/special/2008lagiwaku/
KFullNormal20080511098.html


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