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大西良雄ニュースの背後を読む

2017年12月

2017年12月18日 09:43

「免疫力を高める散歩」考

(2017年12月17日筆)

 暮れも押し詰まり、また一年が過ぎ去ろうとしています。エルサレムをイスラエルの首都と宣言し世界から非難を浴びたトランプ米大統領、そのトランプと「100%ともにある」とのたまうシンゾーのことなど書こうと考えてはみましたが、あほらしくて年内最後の執筆テーマとして取り上げる気になれません。こんな時は閑話休題、久しぶりですが身辺雑記を書きます。


免疫力を高める納豆、メザシ、落花生、ヨーグルトを食しています

 昨年11月、膀胱がん再手術のあと、感染症にかかり3度の入退院を余儀なくされました。なぜ感染症にかかったのか、病院の説明では免疫力が落ちているからではないかということでした。ネットで検索すると免疫力とは「疫」(病原体)から「免れる力」(自己防衛能力)のことだそうです。

 歳をとって免疫力が落ち自己防衛能力が低下、細菌の臓器への侵入を防ぎきれず感染症を引き起こしたというわけです。ですが、抗生物質が効かず38度を超す熱が都合1か月近く続くような入院生活はもう二度と御免です。

 では感染症を起こさぬように免疫力を高めるにはどういう方法があるのか。ネットで調べると、免疫力を高める食事と生活態度についての記述がたくさんありました。どこまで効果があるのか確かめようがないのですが、食事については納豆にトマト、ニンジン、バナナにミカン、落花生、それにメザシにヨーグルトなどを食しなさいとありました。「信じる者は救われる」でしょうから、これらの食材は以前に増して食しております。

 生活態度については、十分な睡眠をとれ、ストレスをためるな、入浴を怠るな、深呼吸せよ、適度な運動をせよとあります。膀胱がん手術のせいか夜間頻尿状態で熟睡できているか不安ですが、睡眠時間は十分です。原稿書きや講義資料作りはストレスになりますが、作り終えれば気分爽快です。烏(からす)の行水ではありますが入浴は毎日欠かさずしています。

 深呼吸は盲点でしたが、いつでもできます。最後に残るのは「適度の運動」です。思い返してみれば高校卒業以来スポーツとは縁が切れています。社会人になってたまに接待ゴルフをやる程度でした。これは「適度の運動」とは言えません。


「毎日20分の速足散歩」か「毎日40分のだらだら散歩」か

 「適度な運動」とは、高齢者にとって散歩のことのようです。小生、60歳代半ばから血圧が上昇、これを抑える血圧降下剤を処方され毎日飲むようになったのですが、それを処方した医師からは「毎日20分の速足(はやあし)散歩」をすすめられていました。

 ですが身体が重く腹が出て足も短いせいか、いくら速く歩いても「速足」になりません。雨の日、風の日、時として曇りの日は散歩がおっくうになります。ということで、たまに20~30分の「だらだら散歩」は実践できましたが、「毎日20分の速足散歩」などとうてい無理な相談でした。

 しかし感染症での入退院を経験してから小生は改心しました。大雨の日、雪の日は敬遠しますが、小雨の日、風の日、曇りの日は散歩しています。「速足」を心掛けていますが「速足」にはなっていないと思います(速足で歩いているつもりですが若い女性や小学生にいつも追い抜かれていますから)。「速足」でないぶん、散歩時間を20分の倍の40分以上にしています。

 自宅を出て、公園や緑地、庭木の多い住宅地など樹木が重なる道をたどって小一時間の散歩になります。似たような年恰好の高齢者夫婦がつがいで散歩しています。定年退職したばかりと思える男性が速足散歩で通り過ぎます。みんな小生と同じ免疫力をぐんと高めるために散歩しているとおもうと、仲間ができたようでうれしくなります。皆さん、くれぐれも感染症にお気を付けください。

 それはさておき、からりと晴れた日の散歩は爽快ですね。深呼吸しながら散歩すればストレスの発散にもなります。これで免疫力がさらに高まること請け合いです。ネットの情報を信じれば、の話ですが...。

2017年12月 4日 13:54

中国はAIなど先端技術産業で日本をすでに凌駕

(2017年12月4日筆)

 英FT紙は「AI 中国の決断と米国の油断」(邦訳)と題する記事の中で、「60年前、ソ連が世界初の人口衛星「スプートニク」を打ち上げて世界を驚かした。(中略)中国が7月、2030年までに世界の人工知能(AI)産業でトップに立つという計画を明らかにしたことは、今日のいわば『スプ―トニック・ショック』といえる」(日経新聞11月30日朝刊)と書いた。

 中国国務院は2017年7月、「次世代AI発展計画」を発表、計画ではAIソフト、機器、知能ロボット、自動運転車、仮想現実(VR)などを重点産業とする一方、政府は脳科学や量子コンピュータ、ロボット工学、ビッグデータ研究などの支援に取り組むという。そして、「2030年までにAIの理論、技術、応用で世界的なリーダーになりAI技術革新の中心地になる」とした。


革新的テクノロジーに優れる「スマート・カンパニー」に続々ランクイン

 現在のAIの理論、技術、応用の圧倒的リーダーはもちろんアメリカだが、中国は2030年まで今後13年間でアメリカに追い付き、追い抜くというのだ。模倣は得意だが独自の技術開発力は劣ると中国に先入観を持つ人は、最先端のAI分野でアメリカを凌駕するなど、そんなことが可能かと疑うに違いない。

 だが中国では先端企業が続々誕生、米マサチューセッツ工科大学(MIT)が発行する「MITテクノロジーレビュー」誌が発表した2017年版「スマート・カンパニー・世界トップ50」に次々にランクインしている(下表)。

「スマート・カンパニー・世界トップ50」に選ばれた中国の先端企業

6位・アイフライテック(人工知能・音声認識)、8位・テンセント(AI研究、ゲームAI等)、11位・メグビー(顔認証決済)、25位・DIJ(民生用ドローン)、41位・アリババ(クラウドコンピューティング、ビッグデータ等)、49位・アント・フィナンシャル(スマホ決済サービス)、50位・バイドゥ(国立AI研究所の運営、自動運転等)
 スマート・カンパニーとは革新的なテクノロジーと効果的なビジネスモデルを持つ先端企業のことで、50位のうち6割が米国企業だが中国企業は7社入った(2016年は携帯のファーウエイ(華為)、配車アプリの滴滴出行など4社だった)。日本企業は16年にはトヨタ、ファナック、LINEの3社がラインインしていたが、17年は残念ながらゼロになった。


ネット通販はアメリカの2倍、モバイル決済登録は延べ12億人

 中国には企業がAI分野で強くなれる土壌がある。ひとつは14億人の巨大消費市場でのインターネット取引の盛り上がりだ。世界の電子商取引の40%以上が中国国内で行われ、中国のネット通販の規模はアメリカの2倍近い。

 さらに日銀調べによると、アリババ系「アリペイ」、テンセント系「ウィーチャットペイ」の2社のモバイル決済登録者は延べ12億人に達し、中国では都市部消費者の98%が店頭でのモバイル決済を利用している(日米独のモバイル決済利用率は2~6%に過ぎない)という。

 中国の膨大なネット取引は人工知能が解析、制御指令を発するのに不可欠なビッグデータの宝庫になる。中国が半導体やスマホなど高機能携帯端末などAIに関連するほとんどの電子機器の生産基地になっていることも有利になる。

 AIをリードする中国のインターネット大手、アリババ、テンセントは世界の時価総額ランキングでトップテンに入り、上位を占める米国のアップル、アルファベット(グーグル)、アマゾン、フェイスブックを猛追している。携帯通信のチャイナモバイル(本社香港)も上位にランクされている。


科学技術論文の生産でも急成長、10年後ノーベル賞受賞輩出か

 習近平総書記は10月に開催された第16回中国共産党大会で中期的な経済政策である「現代化経済体系の構築」を示したが、その2番目に革新型国家(イノベーション強国)の建設加速を挙げた。さらに2020年~35年の間に科学技術力を大幅に向上させ「革新型国家の上位」に上り詰めるとした。

 中国では国家を挙げたイノベーション(技術革新)に本腰が入ることになるが、2015年策定の「メイド・イン・チャイナ2025」ではイノベーションの重点産業に人工知能、集積回路、量子コンピュータ、第5世代モバイル通信、電気自動車などを指定している。AI産業の育成、国家資金の投入は着々と進められてきたといえよう。

 中国はイノベーションの源泉となる科学技術論文の生産でも目覚ましい躍進を遂げている。10年後、アジアでは日本に代わって中国が科学技術研究でノーベル賞受賞者を輩出する国になるに違いない。

 文部科学省傘下の科学技術・学術政策研究所による「世界の注目度の高い論文(引用回数上位10%の論文)の生産」についての調査によると、中国の総合順位は1991年-93年の18位から2011年-13年調査では米国に次ぎ2位に浮上、現在も2位を維持し1位のアメリカを追っている。日本は2000年代前半の4位から現在は9位にまでランクを下げた。

 中国は、科学技術論文の分野別順位では化学、材料化学、計算機・数学、工学でアメリカを抜いて1位となった。計算機・数学の分野で1位になっているのは、スーパーコンピュータや量子コンピュータなどAI技術に関係の深い分野で中国が先行し始めた証拠でもある。

 トランプ米大統領は研究開発予算を大幅に削減する一方、研究開発の担い手である移民の削減に大わらわだ。日本では大学や研究機関は研究開発予算を減らされ研究員の大半が非正規の有期雇用だ。そうした間隙を縫って科学技術で後発だった中国はイノベーション強国への道を着々と歩むことになる。
プロフィール
ニックネームさん
大西良雄(経済ジャーナリスト)
上智大学卒業後、東洋経済新報社に入社。記者を経て「月刊金融ビジネス」、「週刊東洋経済」編集長を歴任。出版局長、営業局長の後、常務第1編集局長を最後に独立。早稲田大学オープンカレッジ講師のほか講演・執筆活動。
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