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大西良雄ニュースの背後を読む

2008年7月

2008年7月30日 16:14

原油バブルの崩壊が始まった?

(08年7月30日筆)

世界の原油価格の指標になるWTI原油は、7月11日に一時1バレル147・27ドルの史上最高値をつけた後、下落を始め、7月25日には122.50ドルの安値を付けました。わずか2週間で25.23ドルの下落、ピーク比17%弱の急落となりました。気の早い兜町周辺では、「この下げは原油バブル崩壊の序曲、年末には1バレル70ドル、来年には60ドル台まで下落が加速する」という観測も飛び出しています。

原油価格のチャートから判断すれば、まだ原油価格が下降トレンドに入ったとは言い切れません。原油価格は、この急落で13週移動平均線を突っ切って下がりましたが、まだ26週移動平均線を上回っています。下支えの26週の移動平均値は1バレル119ドルですから、120ドルを割り込めば、下降トレンド入り、原油バブルの崩壊が始まったとチャート上は判断されます。

ただ今回の原油急落には、これまでとはいくつかの点で違った要素が絡んでいます。ひとつは政策金利です。金融政策は、ヨーロッパ中央銀行の0.25%利上げ(4.25%へ)、FRBの利下げ打ち止め(2%据え置き)によって、金融不安克服からインフレ抑制に重点が移り、最近ではFRBも利上げに転じるのではないかと観測されるようになりました。利上げによって原油投機に回る余剰資金を吸い上げるという政策への転換です。

これと並行して、原油投機に対する規制強化の動きが出始めています。アメリカの下院では、製油所などの実需筋以外の需要家、つまりヘッジファンドや商品ファンドなど投機筋の原油先物の持ち高を制限する法案が審議され、近く採決される見通しです。投機筋の買いに足枷をはめようというわけです。

このような規制法案が金融自由主義のアメリカでその通り施行されるとは思えませんが、この法案が投機筋に与える心理的効果は大きいといえます。年金基金などは、インデックスファンドの持ち高を減らし始めており、「毎週、平均で10億ドル(約1070億円)の資金が穀物や原油先物市場から流出していると言う試算もある」(「日経新聞」7月28日朝刊)ようです。

振り返ってみますと、原油価格が上昇を始めたのは、1999年に入ってからです。原油価格は、98年末の1バレル11ドル台を底値に、世界的な原油需要の拡大と歩調を合わせて上昇し、06年7月には7倍の77ドル台に達しました。この77ドルへの上昇は、消費の増加と生産の停滞という需給関係に沿った上昇だったといえます。とりわけ原油需要の増加が顕著で、その主役が住宅景気に乗って景気拡大を続けたアメリカと年率10%を越す経済成長を5年以上もつづけた中国だったことは言うまでもありません。

この1バレル77ドルへの上昇局面では、ニューヨーク・ダウも上海総合も連動して上昇し、株価と原油価格は蜜月関係にあったといえます。つまり原油価格の上昇は世界経済の成長の阻害要因にはなっておらず、株価の上昇と原油価格の上昇が無理なく並立していました。したがって、1バレル77ドルまでは原油の需給関係を反映したノーマルな上昇で、77ドルという原油価格は需給逼迫というファンダメンタルズ(基礎的条件)を映した価格だったと言えそうです。

その後、1バレル50ドルまで調整していた原油価格は、再び上昇を始めました。ファンダメンタルズ価格の77ドルを突破し、原油取引がバブル化し始めたのは昨年の8月からです。昨年の8月は、アメリカでサブプライムローン焦げ付きによる金融不安が表面化し、FRBが政策金利を大胆に引き下げ始めた時です。この時から、原油は株式や為替、債券と同じような「金融商品」に化したといえます。投資家の間に、金融不安に備え株式、とりわけ金融株を売り、金利が引き下げられるたびにドルを売り、その代わりに原油と穀物、ユーロを買い上げるという構図が埋め込まれました。

ドルが下落すれば原油を買うというような投資行為は、原油価格が無限に上昇するという先高幻想がなければ成立しません。しかし、このような先高幻想は、原油の高騰による原油需要の減退によって必ず打ち砕かれるはずです。ドルの下落は世界景気のエンジンであるアメリカの景気後退の象徴で、原油需要の減退がすぐそこに待ち構えています。ドルの下落に伴って原油を自動的に買うという投資手法はもうすぐ成立しなくなります。

原油バブルは、下がるから売る、売るから下がるという反転メカニズムによって崩壊すると思われます。その契機は、背景に世界的な景気後退による原油需要の後退というファンダメンタルズの変化が控えてさえいれば、原油投機の規制でも何でもよいのです。すでにこの08年上期、アメリカの石油需要は減少に転じています。最大の需要増加国・中国も北京五輪終了後に景気が大きく減速、原油需要の伸びは鈍化するはずです。
かりに原油バブルが崩壊し、原油が1バレル120ドルを割り込んで下落するとすれば、落ち着く先は何ドルでしょうか。小生は、下げのオーバーシュートはあっても、06年に原油の需給関係を反映して市場でノーマルに成立したファンダメンタルズ価格、つまり1バレル77ドルが下限だと考えています。

下げても1バレル77ドルと高水準だと思われる向きもあるかもしれません。しかし、途上国の成長に伴う原油需要の中長期的な増加は必然です。これに伴う原油の増産は緩やかなものにならざるを得ません。目先では需給関係は若干緩みますが、中長期的には需給はタイトになるのは間違いありません。77ドルでも不思議ではないと思います。

この77ドルは、オイル・サンド(油砂)やオイル・シェル(油頁岩)を採掘・精製しても採算に乗る値段だといわれています。同じ化石系エネルギーである原油の可採埋蔵量はわずか40年ですが、オイル・サンドやオイル・シェルの可採埋蔵量はいずれも原油換算で200年を超えます。埋蔵量は、カナダや豪州、アメリカに多く、原油のように中東に偏在することもありません。

1バレル77ドルという原油の下限価格は、原油代替エネルギーとの競争上からも妥当な価格ということになります。

2008年7月23日 09:19

ファニーメイとフレディマックの危機(2) 「ドル不信」で売られるドル資産

 (08年7月23日筆)

アメリカのポールソン財務長官は、現地時間の7月13日、日曜日を返上して、財務省による融資枠拡大や資本注入、FRBによる公定歩合貸出などの、ファニーメイとフレディマックに対する支援策を発表しました。翌14日の月曜日にフレディマックが30億ドルの短期債券の入札を控えていたからです。

フレディマック債への応札が不調に終われば、資金繰りがさらに苦しくなるところでした。市場ではこの支援策を好感して応札は順調に進み調達金利も上昇しませんでした。財務省もFRBもほっと胸をなでおろしたに違いありません。両社の資金繰りの悪化が世界の金融不安に直結するところだったからです。

米国国債に準じ、「暗黙の政府保証」がついているとされるフレディマック債やファニーメイ債への応札不調はドル資産に対する不信感の表明となり、ひいては米国国債の売り(ドル売り=ドルの再下落)につながりかねません。現在のような金融市場の投機化のもとでは、ドル売りは自動的に原油買いとなり、原油価格のさらなる上昇をもたらすリスクを孕んでいました。

住宅バブルの崩壊が顕在化して以来、ドル資産への不信感はまずアメリカの(ドル表示)株式の売りという形で現れました。最近は、とりわけ金融株への空売りが猛烈を極め、株価の下落を加速しています。株式の次に売られるドル資産は、ファニーメイ債などの準公共債や米国国債なのでしょうか。

金融株の空売りは、サブプライム関連損失の推計値が当初の1000億ドルから5000億ドル、さらに9500億ドルへと拡大するたびに増えました。日本株が、不良債権の推計値が膨らむたびに外資系証券の空売りを浴び、日経平均株価が7600円台にまで売り崩されたのを記憶しておられる読者もいらっしゃるかと思います。それと同じことが本場のアメリカで起きたのです。

シティグループやメリルリンチ、リーマン・ブラザーズなどのサブプライム関連の大手金融株、ファニーメイやフレディマックなどの政府系金融株が売り崩され、株価の急落が金融機関の信用不安を煽り立てることになりました。慌てたアメリカの財務省は、空売りの規制にも踏み込みました。空売りはほんらい株を借りて、それを売り付けるものですが、株を借りずに空売りする投機が横行しており、それを規制するというのです。

7月15日にはNY株価は底割れして1万0827ドルの安値を付けましたが、その後この空売り規制が奏功して株価は小反発しています。しかしこれで、住宅価格の下落が止まるわけでもなく、金融機関の住宅ローン関連損失もサブプライムからオルトA、プライムとより上級の住宅ローンに広がりつつあります。さらに、アメリカの景気減速、貸し渋りに伴う消費者ローンや商業用不動産、中小企業向け融資の焦げ付きの発生は、これからです。金融機関は、新たな不良債権の負担を警戒することになります。したがって、ドル資産への不信感が消え去ることにはなりません。

ドル資産売りは、株式売りからファニーメイ債、フレディマック債売り、そして本丸の米国国債売りに至るのでしょうか。より重要なドル資産の投げ売りはドル暴落を招きかねません。このドル債券売りの換金資金は、いまや最も強力な現物資産になっている原油や穀物に向かうことになります。燃え盛る資源インフレによりいっそう油を注ぐことになります。

かりにファニーメイとフレディマックが再び国有化されたとすれば、その両社が抱える約5兆ドルの債務(発行債券と住宅ローン担保証券。うち30%、1兆5000億ドルが外国人保有)は国家の債務になります。現在アメリカは4兆7000億ドルの国債発行残高(うち47%、2兆2000億ドルが外国人保有)を抱えていますが、これに住宅2公社を加えれば、連邦政府の債務総額は9兆7000億ドル(約1000兆円)と倍増することになります。

ファニーメイなどを国有化しても、名目GDP13兆2000億ドルのアメリカですから、連邦政府の債務残高対GDP比率は73%にとどまります。モルガン・スタンレーの「フラッシュレポート」(7月15日付け)は、これによって「米国債がAAA格付を失うことはない」という同社エコノミストの意見を掲載しています。その根拠のひとつに、S&Pが日本国債を格下げした2001年当時に比べ、アメリカの債務残高比率はまだ小さい点を上げています。当時の日本の政府債務残高対GDP比率は134%で、5年以内に165%に上昇する可能性があるとS&Pは見ていいました。

しかし、バブルの崩壊は財政を予想以上に悪化させるというのも日本の経験です。今後、住宅2公社だけでなく連邦政府の債務総額がさらに膨らむ可能性が他にもあります。景気減速によって税収が減少し財政赤字が拡大する。さらにFRBによる民間金融機関の不良債権の実質買い上げ(例はベアスターンズの破たん処理)あるいは財務省による民間金融機関への公的資本の注入、住宅ローン債務者への支援など住宅バブル崩壊対策の財政支出が赤字に加わります。アメリカの連邦財政は、イラクとアフガニスタンの両面で軍事支出を拡大し続ける余裕などないのです。

こうしたアメリカの財政赤字への不信が、外国人投資家の米国国債売りにつながり、ドルの暴落をもたらす危険が皆無とは言い切れないと思います。ちなみに住宅2公社及び連邦政府の債務に多く投融資してアメリカ経済を支えているのは、中国と日本の2国です。中国人と日本人の米国国債売りは世界を震撼させますが、中国も日本もその返り血を浴びることを肝に銘じておくべきです。

2008年7月16日 10:20

ファニーメイとフレディマックの危機(1) 住宅ローン焦げ付きの広がりと格下げ

(08年7月16日筆)

二つのアメリカの住宅公社、ファニーメイ(米連邦住宅抵当公社)、フレディマック(米連邦住宅貸付公社)の株価の急落を見ていて、どこかでいつか見たような気がしてなりません。そうです。潰れるとは思いもよらなかった、格付がトリプルAだった名門銀行、日本長期信用銀行(現・新生銀行)と日本債券信用銀行(現・あおぞら銀行)の破綻風景です。 

長銀も日債銀も、不動産に大きく貸し込み、これが焦げ付き、巨額の不良債権を抱え込んでいました。格付が下がるたび株価が下落するという悪夢のような格付と株価のサイクルに陥り、最後は見るも無残な倒産株価を付けて破綻したのです。ともに金融債を発行して集めた資金を貸し出しに回して利ざやを稼ぐ銀行でした。格下げは債券による資金調達を困難にするからです。

ファニーメイやフレディマックは、住宅政策を推進するために設立された政府に準ずる「政府支援機関」ですが、株式を公開しています。いまのところ社債格付は米国債と同じ最上級のトリプルAです。彼らは、社債を発行しその資金をベースに民間業者から住宅ローン債権を買い入れ、これを住宅ローン担保証券に仕立てて投資家に分売することを主業務としています。住宅ローンの保証業務も行っています。

彼らが保有、保証している住宅ローンや住宅ローン担保証券の総額は、合わせて5兆2000億ドル(520兆円、日本のGDPに匹敵)にものぼるといいます。アメリカの住宅ローン関連総額が11兆ドル(1100兆円。アメリカのGDPの8割見当)ですから、実にその50%近くにファニーメイとフレディマックが関与していることになります。ポールソン財務長官は、両社は「全米の住宅ローンの70%に関与している」とも議会で証言しています。

日本は不動産バブルの崩壊でしたが、アメリカは住宅バブルの崩壊です。長銀や日債銀の不動産融資は日本全体の10%に満たず、その破綻の影響は日本に限定されていました。しかし、ファニーメイとフレディマックが、さらなる住宅価格の下落によって保有資産の評価損失を拡大し、格下げ、株価下落の悪循環にはまり、破綻するようなことになれば、その影響はグローバル、超弩級です。

気になるのは、住宅ローンの焦げ付きが、どんどん広がっていることです。これまで大騒ぎしていたのは、サブプライムローン(低所得者向けの高リスクの住宅ローン)の焦げ付きでした。サブプライムローンの残高は、11兆ドルの住宅ローンのうち1兆3000億ドル(130兆円)に過ぎず、その半分が焦げ付いても6000億ドル(60兆円)です。それでもベアスターンズ、リーマンブラザーズ、シティグループなどは、このサブプライム関連損失で大騒ぎしていたのです。

11兆ドルの住宅ローンの90%近くは、焦げ付きの少ない比較的優良なローンで、ファニーメイやフレディマックの業務基盤はこの優良な住宅ローンでしたから、トリプルAの格付を維持できていました。彼らが組成した住宅ローン担保証券の原資産は、住宅ローンのうち最も優良な高所得者向け低リスクの「プライムローン」です。格付がトリプルAの「プライムローン担保証券」は日本の金融機関が直接購入しているだけでなく、外債投資型の投資信託として日本の個人投資家も買っています。

この「プライムローン」と「サブプライムローン」の間にあるのが中所得者向けの中リスクの住宅ローン「オルトA」ですが、「オルトA」にも返済不能、つまり焦げ付きが膨らみ始めているのです。その象徴が、住宅金融専門の地方銀行(カリフォルニア州)「インディマック・バンコープ」の破綻でした。インディマックは「オルトA」の融資で業容を拡大してきたのですが、その焦げ付きが膨らみ、取り付け騒ぎに見舞われて破綻したのです。

「サブプライム」から「オルトA」そして「プライム」へ住宅ローンの焦げ付きが上級へ広がってくれば、ファニーメイとフレディマックが誇る格付トリプルAの基盤がガラガラと崩れ去ります。両社が資金調達のために発行する社債、それに両社が組成して分売する「住宅ローン担保証券」の格下げが、現実のものになりかねません。

日経新聞7月15日、16日朝刊は、ファニーメイとフレディマックが発行する社債残高は1兆6000億ドル(邦貨換算160兆円)、このうち80%、1兆3000億ドルが外国人投資家に保有されている(中国が3760億ドル、日本が2290億ドル)と米財務省の公表数字を紹介しています。ファニーメイとフレディマックの社債は米国債に並ぶ信頼度ですから、外貨準備(ドル準備)として保有している国もあります。

これが格下げされ値が下がれば、外国人投資家は巨額の社債評価損を出さねばなりません。加えて、両社が発行する「住宅ローン担保証券」の格下げも行われると、これを保有する外国の投資家は評価損失を計上しなければなりませんし、これを組み込んだ投資信託の値下がりは必至です。

ファニーメイとフレディマックの保有する住宅ローン資産5兆200億ドルの10%が評価下げになるだけでその評価損は、5200億ドル(52兆円) に達し、サブプライムローンに匹敵するもうひとつに評価損が世界にばら撒かれるのです。日本の金融機関、個人投資家もこんどばかりは傷は軽いとのんびり構えているわけにはいきません。

危惧されるのは、ファニーメイ、フレディマック債の格下げ、株価下落、社債暴落が米国国債の投げ売りとそれにつながるドル暴落(原油急騰)を引き起こすことです。ここ数週間、世界は金融危機の淵を徘徊することになります。       
(以下次号)

2008年7月 2日 09:10

わが家の洞爺湖サミット

(08年7月2日筆)
 
7月7日、七夕の日に洞爺湖で先進国首脳会議が開かれます。サミットは毎年開かれ、いつもは余り目立ちません。ただ今回は日本で開かれるせいでしょうか、地球温暖化対策がテーマになったせいでしょうか、日本のジャーナリズムはずいぶん盛り上がっています。良いことです。

わが家も静かに盛り上がっています。洞爺湖サミットのテーマでありますCO2排出抑制対策が、わが家でも知らないうちに進んでいるようです。

つまらないことですが、まず、小生の禁煙です。昨年11月末、聖路加病院に入院したついでに禁煙状態に入りましたが、珍しいことにその状態が6ヶ月過ぎた今も続いています。タバコの煙もCO2でしょう。40年間、1日平均2箱の喫煙でした。禁煙によって小生から排出されていた大量のCO2が消え、地球温暖化対策に役立っているはずです。

小生の禁煙状態は、我慢しなくても死ぬまでつづくと思えるようになりました。自販機でタバコを買うには、7月1日からTASPOが必要になり、買うのが面倒になりました。将来、マイルドセブンが1000円になるというではありませんか。ただでさえ少ない年金から月3万円以上をタバコ代に割くのは不可能です。これを幸いに、禁煙状態をこれからも続けるつもりです。

第二は、早寝早起きができるようになり、消費電力が少なくなりました。歳をとったせいか朝は早く目が覚め、6時ごろから原稿やレジュメ書きに集中できるようになりました。夜は、くだらない民放のバラエティ番組を見ない分、早寝ができます。最近は、布団にもぐりこんですぐスヤスヤ状態です。小生、もうすぐ前期高齢者ですが、早寝早起きの年寄りが増えればCO2の排出は確実に減少すると実感しています。年寄りを大切にしてください。

コンビニの24時間営業を止めようという提案には、大賛成です。夜中に日用品を買えるから、みんなが安心して夜更かしするのです。むかしのようにセブン(朝7時開店)、イレブン(夜11時閉店)で何の不都合もありません。みんなが夜更かししなくなれば、電力消費は大きく下がり、CO2を吐き出す石油火力、石炭火力発電を縮小することもできます。ついでに、福田総理、居酒屋タクシーにお世話になっている役人を筆頭に、勤め人全員に原則「深夜残業禁止令」を出されたらいかがでしょうか。

第三に、家の中が最近なんとなく暗いのです。家内と内戦状態だから...? いやそうじゃないんです。家内が、小生の仕事場でもある居間の電気を、小生が席をはずした隙にすぐ消すからです。要するに家内は電気代をケチっているのですが、家内の吝嗇も地球温暖化の防止からいえば表彰状ものです。

先日は、小生のパソコンの上にある照明を白熱電球から電球型蛍光灯に替えました。電球型蛍光灯は一個1500円と白熱電球の15倍の値段ですが、寿命は13倍、消費電力量は8割減ですから、省エネです。時間がたてば元がとれる計算ですが、それにしても2個付け直して3000円は、高すぎる感があります。何とかなりませんか松下電器から社名変更するパナソニックさん。

もうひとつ、わが家の狭い庭には緑がいっぱいです。落ち葉で土が肥えているのかミミズもいっぱいいます。大きくなり過ぎて切るに切れない欅と桜、エゴノキ。それから百日紅、藤、スオウ、金木犀、箱根ウツギ、椿、つつじ、アジサイ、バラなどの花の咲く木。柚子、夏蜜柑、石榴、イチジク、ブルーベリーなど実のなる木が雑然と植わっています。我が家の葉っぱは、CO2を盛んに吸収していると思われます。

まだありますが、止めておきます。わが家はCO2など温暖化ガスの排出量がかなり少ないことに間違いありません。CO2を吸収する緑もいっぱいですから、差し引きすると、許容される排出量を大きく下回っているはずです。個人にも排出権取引を認めてください。そうなれば、わが家は、排出権を売り儲けることができます。地球に優しい低炭素生活を過ごしながら、金儲けができるなんて...。

小生は、損ばかりの株式投資など手仕舞いして、新たな投資に走りたくなっています。屋根に太陽光発電設備を備えつけます。庭には、欅や桜の木を切って、超小型の風力発電機(そんなものあればですが)、ごみ発電設備を設置し、政府からクリーンエネルギー補助金をせしめるのです。使い切れない余剰電力は東京電力に買い入れてもらいます。あと50年も生きれば、補助金と余剰電力販売代金が積もって投下資本は回収できると思います。

なに、あと50年で、110歳を超えるって。うるさいな。キンさんギンさんのように長生きすればいいんだろ(小生の声)。
だから、そんなあなたが、世の迷惑、家内の迷惑、なんです、分からん人ですね(家内の声)。

プロフィール
ニックネームさん
大西良雄(経済ジャーナリスト)
上智大学卒業後、東洋経済新報社に入社。記者を経て「月刊金融ビジネス」、「週刊東洋経済」編集長を歴任。出版局長、営業局長の後、常務第1編集局長を最後に独立。早稲田大学オープンカレッジ講師のほか講演・執筆活動。
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