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大西良雄ニュースの背後を読む

2008年5月

2008年5月28日 12:02

原油バブルに踊る「懲りない面々」

(08年5月28日筆)
 
1バレル135ドルというこの異常な原油高は、需給逼迫という経済現象ではなく、地政学リスクの発生という政治現象でもありません。過去、アメリカの貿易赤字によって垂れ流された膨大なドルがリスクを嫌って世界に漂い、次々に「不均衡」を引き起こす金融現象です。世界経済にとって始末に終えない事態といわざるを得ません。

06年の4月、原油価格が1バレル80ドル近くに達した頃、産油国クウェートのアハマド石油相が、「需給から見た原油価格の適正相場は55~60ドル」といったことがあります。のこり10~15ドルが地政学的要因、5ドルが市場の心理的要因とも言っていました(日経新聞06年4月26日付)。

06年7月に1バレル77ドルの高値をつけた原油価格は、地政学的リスクも心理的要因も剥げたのでしょうか、その後、07年1月には50ドルまで大きく反落しています。再び77ドルを超え原油価格が異常な急騰をし始めたのは07年9月、FRBが政策金利(FFレート)を引き下げ始めてからです。

このFRBの利下げは、いうまでもなく、サブプライムローン焦げ付き問題から生じたアメリカの金融危機を克服するためのものでした。この利下げは、欧米中央銀行による金融機関同士の決済資金を賄うための大量のドル資金散布を伴うものでした。中央銀行が散布したこの大量の資金は、住宅ローン対策や貸し渋り解消には向わず、過去に海外に蓄積されたドル資金と合わさって原油や金、穀物の投機に走ったようです。

アハマド石油相の言う「市場の心理学的要因」とは、簡単に言えば「上がるから買う、買うから上がる」という値上がり期待、つまり投資家の投機的心理を意味します。アハマド説に従って、需給から見た適正価格を60ドル、イラク戦争など地政学的要因を15ドルとすれば、07年9月以降の上昇分、およそ60ドルはすべて投機的要因によるものになります。

原油市場では、「上がるから買う、買うから上がる」という投機家の心理は、1バレル135ドルという需給要因から遠くかけ離れた値段を実現することによって満足を得ました。にもかかわらず、今ではそれは150ドル、200ドルへの上昇予想というユーフォーリア(陶酔感)さえ生んでいます。原油はバブル現象の真っ只中にあるといっていいでしょう。

アメリカでは、バブル発生と崩壊が日常化し、およそ6、7年ごとにそれが繰り返されていると思えます。最近では2000年のIT株バブルの発生と崩壊、そして今回の住宅バブルの発生と崩壊です。その舌の根の乾かぬうちというか。性懲りもなく原油バブルが発生しているというほかありません。

この原油バブルに踊っている「懲りない面々」は、いったいどんな面々なのでしょうか。表面に出ているのは、NY商品取引所で先物を売り買いしているヘッジファンドや商品ファンド、商品ETF(上場投資信託)のファンドマネージャーですが、それに投資している投機家たちこそ「懲りない面々」です。

世界の富豪、金融機関、石油資本、産油国マネーなどは、皆さんご承知の「懲りない面々」です。が、最近は、物言う株主で知られた「カルパース(カルフォニア州職員年金基金)」や寄付金を運用している「大学基金」、溜め込んだドル準備を運用している政府系ファンドなど長期運用で知られる「投資家」も原油先物を買っているのです。

彼らは、株式や債券、そして例の住宅ローン担保関連証券の投資家でしたが、それらへの運用損失を取り戻すために、いまは値上がりが期待できる商品ファンドや商品ETFにその資金を雪崩を打ってシフトしています。職員の年金や大学教授の給料、政府の財政を賄う大切なファンドが、原油バブルに乗って資金を投じてしまっているのです。

しかしバブルは泡です。泡は膨れすぎると必ずはじけるものです。いまや、1バレル200ドルなどという、適正な価格の3倍にもなる価格予想が出ているのです。この異常な高値予想を異常と思わない状態こそ、バブルが破裂する寸前の心理現象といえるのではないでしょうか。

バブルが破裂するきっかけは、原油高騰によるインフレ、景気後退による需要減などいくらもあります。

中でも、インフレ懸念を重視し始めたFRBによるFFレートの下げ止まりは、すぐにも効きそうです。これによってユーロとドルの金利差拡大が終わり、ドル売り・ユーロ買いが止まってドルの下落に終止符が打たれれば、ドル減価による損失を回避するための原油への資金シフトも終わります。これが金利引き上げに至れば、投機筋の資金パイプは詰まり始めます。

原油バブルの破裂は、実体経済にも好影響を与え株価も好転しますが、私は、原油バブルの破裂が金融機関経営に新たな損失を発生させることを秘かに恐れます。証券会社ベアー・スターンズに対する「公的関与」による破たん処理が行われ、金融市場の動揺が小康状態に入りほっとしたのも束の間、金融機関の経営危機が再燃することです。一難去ってまた一難、弱り目に祟り目という金融市場にならないことを願うのみです

2008年5月21日 11:25

アジアの旅人誘う福岡の都市景観

(08年5月21日筆)

 この春、小生、都城から延岡を経て久しぶりに故郷の別府に帰りました。その折、泊まったホテルの大浴場で一緒にのんびり温泉につかっていた客の7、8割がお隣の韓国人だったことに驚かされたことをこのブログに書きました。

その韓国の旅行客は、福岡を出発点に、島原、阿蘇、湯布院など九州の観光地をバスツアーでぐるりめぐり、別府に至ったと聞きました。福岡は、韓国だけではなく中国、台湾からの旅行客の受け入れ玄関口にもなっています。彼らは、ソウル、上海、北京、台北からは空路で、釜山からは海路で福岡に入るそうです。

たまたま先週、その福岡に、飯塚、大牟田での講演に西日本新聞から招かれたついでに、天神にある西鉄グランドホテルに一泊する機会を得ました。福岡の中心街の由緒あるホテルに泊まったせいでしょうか、数年前、営業局長として博多駅前、福岡天神の書店を訪ねたときとは、街の景色・景観がずいぶん変わったように思えました。

小生には、福岡が以前よりきれいで活気のある街になったように見えました。
まず街路樹です。中心部の昭和通り、明治通り、渡辺通り、空港に通ずる道路、いずれの道路にも欅の木を軸に街路樹が植えられ、周りのビルを覆い隠さんばかりに茂っていました。空港まで乗ったタクシーの運転手さんは、時にフロントガラスにけやきの樹液が落ちて、閉口することがあるとぼやいていましたが、それほど豊かな緑である証拠です。

電線の地中化が完璧に行われているせいで、その見事な緑の景観を損なう電柱や見苦しく垂れ下がった電線ケーブルも見当たりません。そして、街路樹が植えられたかなり広い歩道のあちこちに自転車の有料駐輪場(1日駐輪代100円のサイクルポスト)が設置されています。緑が深いせいか駐輪上が目立ちません。

東京近郊の駅前では、乱雑に放置され、歩道をわがもの顔に占拠している自転車に見慣れている小生には、整然と駐輪場につながれている自転車の群れには、感動さえ覚えます。聞きますと、西鉄バスの便数が多く道路が混雑して遅れ勝ちだそうで、市民は福岡天神まで自転車に乗って通勤や買い物に出掛け、100円を払ってサイクルポストに駐輪するそうです。

ホテル11階の部屋から眺めると、左右の歩道幅は、これを足すと2車線の車道と同じ幅になるほど広いことに気が付きました。人や自転車を自動車より優位に置き、人と自転車が共存できる街路設計になっているのです。意図してそうなのかどうか分かりませんが、東京都心部ではこんな歩道はありえません。

東京の歩道の多くは、道幅があって無きが如し。しかも、狭い歩道ゆえに人が自転車に轢かれることがままあります。それを避けるため、車道にただ線を引いただけの自転車専用レーンを設け、役人が歩道から自転車を追い出す実験を始めました。自転車が歩道を歩く人を轢かなくはなりますが、自転車に乗った人が車道を走るトラックに轢かれても自業自得だといわんばかりの愚劣な対策です。

東京は地下鉄網が発達しているのですから、都心部では、乗用車などの流入規制を実施し車道を狭くして、自転車が人と共存できる広い歩道に作り変えるのが本道ではないでしょうか。

そんなことを考えながら、福岡の中心・天神橋口から那珂川を渡って屋台で知られた中洲を探索に歩きました。薄暮の時間でした。再び那珂川を渡り水上公園を経てホテルに歩いて戻る途中、これまた素晴らしい光景に出会いました。階段状に聳え立つビルのそれぞれの階に植樹・植栽が施され、最上階に至るまで緑の山が築かれていました。国際会議場の「アクロス福岡」です。上階から滝水も流れ落ちています。

ビルが緑の山状態、その「アクロス福岡」の麓は、芝生と植栽からなる天神中央公園でした。緑の山にはその公園から「登山」できます。アクロス山に登って下界を眺めると公園の緑、那珂川の川面、その堤の緑が眼に浸み込んできます。この近辺にはヒートアイランド現象など無縁のように思えるのです。

福岡は、九州各地に東アジアからの訪問客を振り分ける単なる基点ではありません。ほっとする緑と水、清潔で整然とした都市景観が訪問客を感動させ、そこでの食事やショッピング、アミューズメントをさらに豊かなものにするに違いありません。

ちょっと福岡天神を褒めすぎでしょうか。私も久しぶりに訪れた旅人です。小生、歳もとりゆとりを持ってタウンウォッチできるようになりましたし、素直に感動することもできるようになりました。遠くソウルや上海、北京から初めて福岡天神を訪れた旅人たちが、小生と同じ感想を持つかもしれないと想像することもできます。

誰だったか「美しい国を作ろう」といったまま辞めてしまった総理がいました。ナショナリズムに満ちた変な意味の「美しい国」ではなく、アジアからも日本に他地域からも訪問客が絶えないような「美しい都市景観」を持つ「美しい国」を作ろうという演説を政治家からお聞きしてみたいものです。鉄道や道路に税金を散財するぐらいなら、と思うのは私だけでしょうか。

2008年5月14日 11:47

「独居老人」への心構え

(08年5月14日筆)
 
先日、同じ会社で記者をしていた先輩(たしか早稲田大学政経学部の出身だったと思います)が亡くなり、お通夜に参列してきました。1月生まれで、小生より3歳年上ですから享年65歳、まだ前期高齢者になったばかりでした。 

先輩は、独創的で正義感にあふれ、いつも怒っている風でした。私も議論の途中によく怒鳴られたものです。見舞いに訪れた現役後輩にも、「週刊東洋経済」(われわれが人生を賭けてきた雑誌です)は部数を追わずもっと真正面から政治・経済問題に斬り込むべきだと「怒鳴っていた」と聞きました。死の間際まで頑固なジャーナリストだったのです。

そんな先輩ですが、女性にはシャイな人で縁に恵まれず生涯独身でした。退職後も「一人暮らしが気楽でいい」と今でいえば「独居老人」の生活を楽しんでいたと聞きます。この面でも、頑固だったのです。

この歳になって白状するのは恥ずかしい限りなのですが、私などは、お袋から家内まで生涯お世話になりっぱなし。過保護に育ったせいか淋しがり屋で甘えん坊(ちょっと薄気味悪い表現で気がひけるのですが、事実なのでご勘弁を)、一日たりとも「一人暮らし」などできそうもありません。先輩はよく独居のひとり暮らしに耐えられたとただ感心するばかりです。

実はこの10日間ほど、家内が留守にしていたものですから(逃げられたのではありませんのでご心配なく)、生まれてはじめて「独居」生活を余儀なくされました。留守をするに当たって、家内から、ご飯の炊き方、食器洗いの仕方、風呂の沸かし方、洗濯の仕方など丁寧なご教授をいただきました。なべや釜で焚き、洗濯板で洗う時代ではないのですから、ご教授いただくといっても「スイッチボタンを入れる順番を教わる」だけでした。

スイッチボタンの操作は、やってみれば簡単でした。風呂は、完全自動ですから、スイッチを入れれば20分後にはあったかいお湯がいっぱいになり、そのまま保温されています。後は気分よく入浴するだけです。洗濯は、洗濯物を入れ重さを量り適量の液状洗剤を流し込んで蓋をすれば、洗って、すすいで、脱水、それで終わり。すべて洗濯機が勝手にやってくれます。天気が良い日に二階のベランダに洗濯物を干しに行くのは、何か心躍るものがありました。

ここまでは大丈夫、家内に逃げられて「独居老人」になっても生きていけると思ったのですが、肝心のご飯の炊き方、食事の作り方はお手上げでした。食器洗いは苦にならなくても、食器に盛るご飯のおかずを毎日飽きずに作るのは至難の業です。飯が食えねば、私も動物の一種ですから、まさに生きていけない、大変です。

まずご飯ですが、最低二合炊く電気釜でしたので、炊いて食べず残せば腐ってしまう。ぜんぶ腹の中に始末すればメタボがさらにすすみ、高血圧に脳梗塞。そう思い込んでしまい、電気釜のスイッチを押す勇気が起きませんでした。後で聞いたのですが、残りのご飯はサランラップに包み、冷凍しておけば腐らず、電子レンジでチンすれば食べられるそうです。そんなことも知らず、今回は一度もご飯を炊くことはありませんでした。

そのかわり、朝昼はパン食でした。パンは一週間置いても腐りません。庭に生えているサニーレタスやさやえんどうを採取してサラダをつくり、煮ぬき玉子、チーズを添えて、買い置きの食パンやフランスパンを齧ってすごしました。最初は快適でした。

しかし、この朝昼食パターンを10日間も繰り返すと、さすがに飽きてしまい、食べること自体が厭になってしまいました。まず厭になったのは庭からのサニーレタス、さやえんどうの採取です。いかにトッピングしてもドレッシングしてもサラダはうまくならない。そのうち採取するのが野菜ではなく野草に見えてきて、気が萎えてしまい、採取するのを放棄しました。野菜料理の方法を知らないから、小生自慢のキッチンガーデンも宝の持ち腐れです。

パンもスーパーの安い食パンは、まずいですね。同じ小麦粉で作っているベーカリーでの焼きたてパンに比べ、なんでこんなにまずいのですか。だったら毎日、ベーカリーに行って焼きたてのパンを買ってくればいいというのですか。ベーカリーは駅前にしかありません。毎日出掛けて買い求めるのは億劫です。ということで、パンにも飽きてしまいました。

食べる楽しみで残っているのは、夜の外食だけでした。とは言っても、近くにある「吉野家」の牛どん定食、ちょっと離れたところに「かつや」のかつ丼定食の繰り返しでした。これも、最後には飽きてしまいました。

献立があり、日々食する料理が変わるから人間食べる楽しみが沸き、生き延びることができるのです。「独居老人」とは、一人で、しかも同じものばかり食って飽きてしまって、食べることに興味がなくなった老人ともいえます。食べることに興味がなくなれば、生きることにも興味がなくなるはずです。

つまり、小生のような一人暮らしの経験がなく、お袋や家内から「料理教育」を受けたことのない「独居老人」には、生き残る術(すべ)がないのです。ですから、洗濯に食器洗い、風呂沸かし、すべてやりますから、料理だけは何とか作っていただけないでしょうかと、口にはしませんが心の中で、留守にしている家内にお願いしているところです。

2008年5月 7日 10:21

株価は底入れ? 日本株とNY株

(08年5月7日筆)

このところNY株も日本株も下げ続け、損を重ねた結果、株式市場から個人投資家が消え去ってしまった感さえあります。しかし、強気相場は「悲観の中で生まれ懐疑の中で育つ」とウォール街の格言にもあります。ただいま「悲観と懐疑の真っただ中」にある相場ですが、株価チャートは、株価の底入れを暗示するパターンに入ってきているようです。

株価チャートは、ご存知のように株価の過去の足取りを描いたものです。株式投資は、人間のやることです。愚かなのか賢いのか、株価は、過去とそっくり同じパターンを繰り返す習性があります。その習性を知って、将来の株価を予想し、株式投資で儲けようというのが「株価チャート投資法」なのです。

その株価チャートのパターンのうち、最も投資家に親しみのあるのがトリプルボトム(酒田五法でいう逆三尊)とダブルボトム(日本流では二点底)という底値形成パターンです。つい最近、日本株はトリプルボトム、アメリカ株はダブルボトムをどうやら完成させ、大底を確認したように見えるのです。

トリプルボトムとは、株価が一番底、二番底、三番底と三度底値を試す習性(パターン)を意味します。日本株を見ると今回の場合(下図)、08年1月22日に一番底1万25721円、3月17日に二番底1万1169円、4月14日に三番底1万2858円をつけ、トリプルボトムの形になります。

直近の日経平均株価は1万4072円(5月2日ザラ場高値)まできています。株価が2月27日の戻り高値1万4105円のネックライン(上値抵抗線)を越えればトリプルボトムは完成し、3月17日の二番底1万1169円で大底を確認することになります。

1月22日の一番底は、いわゆる「モノライン・ショック」で付けました。住宅ローン担保証券などの支払いを保証している「モノライン」と呼ばれるアメリカの金融保証会社が格下げになり、金融不安が高まって株価が急落しました。

3月17日の二番底は、「ベアー・スターンズ・ショック」です。アメリカではサブプライムローン(低所得者向け住宅ローン)の焦げ付きで、それを証券化した住宅ローン担保証券が取引不能になっています。その住宅ローン担保証券を抱え込んだアメリカ第5位の証券会社ベアー・スターンズが、資金ショートを起こし、実質上破綻したショックで株価が急落して、二番底を形成しました。

4月14日の三番底は、「先進7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)」が世界的な金融不安とドル安不安に有効な対応策を打ち出さなかったことから失望売りに見舞われたものです。これについては、前々回のブログでも触れました。

いずれもアメリカの金融市場の混乱に連動した日本株の急落でした。とくに、ベアー・スターンズ破たんは、恐怖でした。「第二のベアー」としてリーマンブラザーズが噂され、証券会社破たんが連続し、金融システムが崩壊に瀕するという憶測を呼びんだからです。そしてNYダウは、3月10日に1万1173ドル、3月17日に1万1175円とほぼ同値の底値(ダブルボトム)を叩いたのです。

 しかし、この3月17日のダブルボトムの二番底を期にNY株は回復を開始しました。3月10日から3月17日のダブルボトムの1週間で何かが変わったといってよいでしょう。この金融システム危機を挟んで、緊急利下げだけでなくかなり大胆な多くの公的関与策が打ち出されました。

ベアー・スターンズは、JPモルガン・チェースの買収という形で破たん処理されました。これによってFRBは、今後、金融機関破綻が起きた場合、合併や買収などの再編成によって処理する、処理費用はFRB初め公的機関が負担する覚悟があるというメッセージを市場に打ち出したのです。

このメッセージは、「金融システム不安は放っては置かない」というアメリカ政府当局の強烈な姿勢を示します。この当局の姿勢がNY株の底入れ機運を高めたようです。以来、NY株は、底値を切り上げながら回復、ダブルボトムの上値抵抗線(ネックライン1万2756ドル)をすでに突破、底値を確認しました。

日本株も、このNY株のダブルボトム確認の後を追って、トリプルボトムの大底を確認する寸前まで回復していることになります。このあと、上値をどんどん切り上げて来るかどうかですが、日本株もNY株も、金融不安がひとまず収束したことによって下値は固まったとはいえ、景気の後退はこれから始まります。金融不安のぶり返し、減益予想に転じた企業収益など波乱要因は残っています。なお株価の上値は重く、限定的という感じでしょうか。

プロフィール
ニックネームさん
大西良雄(経済ジャーナリスト)
上智大学卒業後、東洋経済新報社に入社。記者を経て「月刊金融ビジネス」、「週刊東洋経済」編集長を歴任。出版局長、営業局長の後、常務第1編集局長を最後に独立。早稲田大学オープンカレッジ講師のほか講演・執筆活動。
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