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NLP-人生の質を変えるコミュニケーション・スキル

2011年9月

2011年9月29日 20:51

声が、橙色だった

世の中には、文字や数字が色に見えたり、音に色を感じたり、味覚
を形で感じたりする人がいるそうです。

シネスシージアと呼ばれる共感覚で、その能力を持っている人間を
共感覚保有者と呼びます。

人は、視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚などの五感を潜っていますが、
それらは一般的にそれぞれ独立して機能しています。

しかし、共感覚保有者は五感を同じフィールド上で感じています。

共感覚保有者は女性に多く、十万人にひとりという説から二万人に
ひとりはいるという説まであり、未知の部分が多い世界です。

共感覚保有者が実際にいることは、世界でも確認されているそう
です。


共感感覚保有者を題材にしたミステリー小説があります。

柚木裕子著「臨床真理」(宝島社)

第7回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞した作品です。
共感覚を理解するために紹介します。


 絞り出すように言った。
 「あいつが殺したから」
 
 司がいう"あいつ"が安藤だということは、すぐにわかった。
 
 美帆は努めて穏やかな口調で言った。
 「でも、彩さんは自分で...」
 
 「違うー」
 美帆の言葉を、司の怒声が遮った。
 「違う、彩は自殺なんかじゃないー、彩は死にたいなんて
  思っていなかった」
  
 美帆は司の質問を追いかける。
 「どうしてそう思うの。彩さんは救急車の中で、死にたいって
  つぶやいたんでしょう」
  
 「声が、橙色だった」
 
 意味がわからない。美帆はこちらの動揺を悟られないように、
 冷静を装って聞き返した。
 
 「橙色って、いったい」
 
 司はしばらく、言おうか言うまいか迷うように視線を宙に泳が
 せていたが、何かを決意したかのように大きく深呼吸すると
 
 「おれ、声が見えるんだ」
 
 美帆は司の言葉を、心のなかで反袈した。司の言っている
 言葉はわかる。しかし、意味が掴めない。
 
 美帆はオウム返しに訊いた。
 「声が見える?」
 
 司はうなずいた。
 
 「おれ、人の声が色に見えるんだ。その色で、相手の感情が
  わかる。橙はエネルギーが満ちる色。生気に溢れる色だ。
  あいつの声に、死に向かう絶望の色はなかった。彩は生きる
  ことを望んでいたんだ。でも...⊥
  
 司は目を伏せた。
 「でも、その色が消えた」

 

共感覚保有者とは直接関係ありませんが、
"共感覚的比喩"という言葉があります。

 ある感覚を表す語で別の感覚を表すこと。
 「暖かい色」は触覚の表現が視覚に用いられた例です。

 他に「黄色い声」「あまい声」・・・など

日常生活の中で、意識してみるとたくさんあるのに気づきます。

そして、お話をする際や、パンフレットに上手に"共感覚的比喩"
を使うとインパクトがあるかもしれません。

共感覚の紹介でした。

2011年9月20日 01:53

「言われたことをコツコツやる」のは脳に悪い

本屋で「脳に悪い7つの習慣」(林成之著)に目が止まりました。

著者の林成之先生は、脳神経外科医で日本大学大学院総合科学研究
科教授です。

常日頃、自分の頭の悪さに"感心している"せいか、すぐその本を
手にとりました。


裏の表紙の解説にこのように書かれています。

  脳は気持ちや生活習慣で、その働きがよくも悪くもなる。
  この事実を知らないばかりに、"脳力"を後退させるのは
  もったいない。

"今からでも間に合うかな?"と思いながら、読み進めました。

  脳に悪い習慣とは、
   ①「興味がない」と物事を避ける
   ②「嫌だ」「疲れた」とグチを言う
   ③言われたことをコツコツやる
   ④常に効率を考えている
   ⑤やりたくないのに、我慢して勉強する
   ⑥スポーツや絵などの趣味がない
   ⑦めったに人をほめない
  の7つ。これらをやめるだけで頭の働きが倍増する・・・・・

なんとなくそう思う・・・・。

待てよ!!

"③言われたことをコツコツやる"

これダメなの??

私はコツコツやるタイプなんだけど・・。

そこで、まえがきを読み始める。

  一般に「よい」とされていたり「悪いわけではない」と
  思われたりしていることなのに、実はそれが脳に悪いと
  いう習慣もあります。
  例えば「コツコツがんばる」「記憶したいときは、言葉
  を繰り返し唱えて覚える」・・・・
  こうした習慣が脳にとってよくないのです。その悪い習慣
  について理由を含めて理解して、やめればいいだけです。
  ・・・・・・
  
購入してしまいました。

この歳なっても、少しでも脳にいいことを実践してみようと
思ったのです。


いきなり"③言われたことをコツコツやる"のページを読み始め
ました。

  「コツコツとやる」「一歩一歩、着実に進める」という言葉の
  なかの「コツコツ」や「一歩一歩」には、「失敗しないように
  慎重に進めよう」という「自己保存」のクセが隠れている。
 
  「この失敗しないように」という考えは、「失敗するかもしれ
  ない、失敗したらどうしよう」という考えと表裏一体のもので
  ある。
 
  「失敗するかもしれない」は脳にとっての"否定語"です。
  また、「慎重に一歩一歩」とゆっくり物事を進めていると、
  どうしても集中力が落ちてしまうし、完成が近づいたときには
  「そろそろ終わりだな」と考えてしまう。結果的に最後まで
  やり遂げないまま、「だいたいこんなところでいいだろう」
  と妥協してしまうことになりやすい。
 
  仕事やスポーツなどで勝負をかけるシーンでは
  「決断・実行を早くして、一気に駆け上がる」ことが重要です。


今までの自分の過去をを振り返ってみました。

自分からやろうと考えたことでも、コツコツ勉強していることは
中途半端なものが多い。勉強した合計時間は長いが、身について
いなのです。

その一方で、やると決め、期間を決めて、集中的にしたことは
身についているものが多いです。趣味・スポーツ・遊び・勉強・・
みな同じです。


私の知人にゴルフがとても上手な人がいます。その方は、30代
中ばで夢中になりました。

家の庭で練習を毎日していました。ゴルフのボールは打てないので
マットの上に小豆を置いて練習をしたのです。
そして、週末の土日は必ずコースに出ていました。

それを1年間続けた結果、シングルの腕前になりました。

その後5年間ほど続けていましたが、この15年間は年2-3回
しかコースに出ていないそうです。

今でも、シングルとはいきませんが、直ぐ勘を取り戻しスコアは
90前後で回ります。

私はその知人よりも長いことゴルフをしていますが、コツコツ
やっているためか、成績は伸びません。

「決断・実行を早くして、一気に駆け上がる」ことが重要なの
ですね。

私は今までこう考えていました。

"何かを達成するには2つのコツがある。
 それは、「コツコツ」と努力することだ"

 

2011年9月12日 02:28

話題を知らなくても会話はできる

俳優の石田純一さん(57歳)が女性とお話をするとき、話題に興味
がなくても2時間も会話を続けることができるといわれています。

テレビ番組の中で多くの人が、そのことをおっしゃているので
本当なのでしょう。

そのコツは
  :
  :
  :
3つの相づちだそうです。

 「うそ~!」
 「ほんと~?」
 「信じらんない!」
 
この3つを繰り返しているだけだそうです。

この相づちを打つだけで、相手の女性が石田さんを好きになった
ケースもあるといいます。

実際には、少しは質問なども入るとは思うますが、ほとんどは
この相づちだけなのでしょう。


ここには、私たちが日常生活の中で友人などとお話をするときの
ヒントがあります。ここでは2点に絞ってお話しをましょう。

まず一つ目は、聞き役に徹していることです。

相づちだけだと相手が感じるということは、石田さんは聞き役に
徹しているということです。

これは、頭では分かっていてもなかなかできません。
体力を必要とするからです。

相手の会話を取ってしまうことがしばしばあります。

先日、女子大生と思しき2人が、電車の中でこんな会話の遣り取り
がありました。ちょっと再現してみます。

 A「夏休みはどこかへ行ったの?」
 
 B「仙台にいるおじいちゃんのところに行ったのよ」
 
 A「そうなんだ。地震の被害で大変だったでしょう。
   私はね、高校時代の友達3人でイタリア旅行に行ったのよ。
   ベネチア、フィレンツェ、ローマ7日間で〇〇円、安いで
   しょう~。
   最初に着いたのは水の都ベネチアよ~。そこはね・・・・
   それから、フィレンツェに行って、・・・・・・
   最後はローマ。これがね・・・<延々と続きます>」

このような光景をしばしば見かけます。

Aさんが最初に「夏休みはどこかへ行ったの?」と質問して
相手の話しを聞こうとしているようにみえます。

しかし、実はAさんがそのことについて自分の話しをしたいと
考えていることがしばしばあります。
この場合、Aさんは自分がイタリア旅行に行ったことを話しかった
のです。

このようになったら、Bさんは聞き役に徹してみるのもよいかも
しれません。


石田さんは、3つの相づちのみならず質問などをしているとは思う
のですが、相手は相づちだけだと感じているくらい聞き役に徹して
いるということです。

女性にモテルのがわかります。


二つ目は、相手に合わせて話しをしているということです。

「うそ~!」「ほんと~?」「信じらんない!」

石田さんが自分と同じ年代の人と話しをするときは、相手が女性で
あってもこの相づちは使わないのではと考えられます。

すなわち、相手に合わせて相づちやことばを使って話していると
考えられます。

また、この3つを正確に使い分けているとしたら、相手の感情と
一体化しているとも考えられます。凄い聴き手でもあります。

新入社員が会社の上司にタメ口を使うということがあると聞いた
ことがあります。

わかるような気がします。

私が大学で教えていた際に実際にありました。

「先生さぁー。レポートは手書きでもいいのー?」
「いいですよ」
「よかった。今PCが壊れてんだよ」
「PCが復旧したら、PCで書いてください」
「わかった」
  :
  :
同じ同級生と思ったのかな??
読者の皆さんなら、私の写真をみると分かると思うのですが・・。

アルバイトをしている学生や運動部の学生はきちんとしたことば
使いをします。それなりの訓練がされているからでしょう。

石田さんはきちんと相手の年齢や性別等を考え、合わせて話しを
していることが考えられます。


自分は興味もなければ内容も知らない話題で、相手と会話を続ける
方法はとても簡単です。

以前にも書きましたが、「ど」付きの質問を使うことです。
「どんなところに行かれましたか?」
「どのくらいの頻度で行かれるのですか?」
「どんな感じがしましたか?」
「どんなものを見ましたか?」
「それをしているときどんな気分ですか?」
等です。

この「ど」付きの質問をすると、相手が次から次へと話しをして
くれます。何時間でも会話を続けられます。

その結果、自分は聞き役になることができます。

セールスパーソン等で、自分が知らない話題を振られたら、
この「ど」付きの質問をしていれば大丈夫です。

2011年9月 3日 23:00

顧客のイスに座る

やっと予約できた居酒屋で友人たちと飲みました。

友人が、最後に店のオーナーに注文しました。
「仕上げに飲みたい日本酒があります。フルーティーながら、
辛口で、サッパリ感があって・・・。今日食べた料理と飲んだ酒の
締めとして最適な日本酒はありますか?」

32歳のオーナーが考えはじめました。

「なるほど。今日食べたおつまみは、〇〇、□□・・・。飲んだ
日本酒は△△・・・ですね。その最後の仕上げとして、フルー
ティーながら、辛口で、サッパリ感があり・・・な日本酒ですね」

オーナーの視線が上を向き、500種類ほどある店の日本酒を頭の中
で検索し始めました。

「お任せで良いですか?」

暫くすると、一升瓶に入った日本酒を持ってきました。

「これは□□といいまして、蔵元は〇〇県の・・・。リクエストに
合うと思います」

その場で一升瓶からグラスに注がれました。暫くの間その一升瓶は
テーブルの上に置かれたままになっています。

蔵元や杜氏や蔵人に感謝しながら、注がれた酒を飲んでください
という意味だそうです。

注文した友人が口にしたとたん

「スゲーー。全条件を満たしてるぅ~。こんな日本酒があるとは
思わなかったよ。それにしてもオーナーは凄い人だね」
何度も何度も感激しながら飲んでいました。


店のオーナーは、大学生のころ勉強が嫌いで学校にはときどき顔を
出す程度でした。そのうち暇を持て余し、バーでアルバイトを始め
ました。時間をつぶすのが目的でした。

卒業してもそのままアルバイトを続けていました。


そうしているうちに、きちんと就職しようと思い商社に入社しました。

配属されたのは営業部、すなわちセールスです。
人と接することが苦手な彼の成績は伸びませんでした。

入社後数年が経っても、成績が上がらない彼は、サラリーマンには
向いていないのだと思うようになりました。

そんなとき、上司から言われました「会社を辞めて、自分に合った
仕事をした方がいいんじゃないのか」
会社の業績も悪かったので解雇同然で辞めることになりました。


何のあてもないままに会社を辞めました。
そして、この機会に日本中の旅をしようと思い、出かけました。
どこへ行くか目的もありません。ただ当てもなく気ままに旅をし
ました。

東北地方を歩いているときに、日本酒の蔵元が目に入りました。
ふらりと入り、そこの社長に見せてくださいと頼みました。
なんとなく見てみたかっただけです。

すると社長は歓迎して案内してくれました。
初めて見る蔵元です。ご馳走になった日本酒の美味しさに感激
しました。

宿でそのときの感想や味をノートに丁寧に書き記しました。

そして、その後いくつかの蔵元に寄ってみました。


旅から戻り、お礼と感想のメール・手紙を出しました。

そんな折、漠然と"居酒屋をやってみよかな~"と思いました。

そして、それぞれの蔵元に居酒屋を開店する計画を話しました。
すると、各蔵元から日本酒を直接卸しますという連絡が次々と
届きました。


都心の裏路地に小さなお店を開店しました。
すると、少しずつ顧客が入り始めました。

税所はは日本酒の種類は100種類程度。

料理は「牡蠣」にこだわりを持ち、毎日5-6箇所から直接仕入れ
ます。メニューには"□□産の牡蠣"と書かれています。
毎日入荷する産地が異なるので、日毎にメニューが変わります。

お客が「どのようにして食べるのが美味しいですか?」と尋ねると

「蒸す。焼く。生があります。蒸して食べるなら〇〇産のもの、
焼いて食べるなら□□産・・・」と薦めてくれます。

そして、顧客が注文します。
「それに合う日本酒はありますか?」

オーナーが答えます。
「お任せで良いですか?」

すると、その料理に合った日本酒が出てきます。
お客は"感激~~~!!"となるわけです。


開店してから1年半、30名ほど入れるその店は6時半には満員御礼
となりました。次第に電話で予約しなければ入れなくなりました。

そして、始めてから2年後、新しい店舗に引っ越しました。
その時点から、ホームページから電話番号が消え、予約のみ受付
となりました。

直接来店しても「予約で満員です」と断られます。
すなわち"一見さんお断り"です。

電話番号を知っている馴染みの顧客、およびその人から入手し
た電話番号を使って予約するしかありません。

店舗規模は以前とほぼ同じで、いつも満席です。


あるときオーナーに尋ねました
「どうすれば、このように繁盛するのですか?」

すると
「ときどき、店の顧客のイスに座って飲んでみることです。
 すると、顧客が何を欲しているかがわかります。
 その結果、顧客の要望に応えた酒や料理を薦められるように
 なるんですよ。すると、リピート客が来るようになるのです」

結果、"一見さんお断り"でも繁盛する居酒屋に成長したのです。


NLPのスキルの中に"知覚のポジショニング"というのがあります。
ゲシュタルト療法の"エンプティ・チェアー"です。

簡単に例をいうと、
上司は部下のイスに座って、上司である自分を見てみる。
部下は上司のイスに座って、部下である自分を見てみる。

すると、相手の気持ちが理解できるのです。

 

プロフィール
宮本久男
宮本久男
芝浦工業大学大学院修了(技術経営修士)。
米国 NLP(TM)協会認定トレーナー。
日本企業・外資系企業のエレクトロニクス・エンジニアとして、商品企画・市場開拓・商品開発に従事。
その後、外資系企業にて新入社員・管理職研修講師として活躍。
現在は早稲田大学オープンカレッジ講師や豊富なビジネス経験をもとに官公庁、民間企業やビジネススクールなどで講師としても活躍中。
早稲田総研インターナショナル主催「NLPセミナー」講師。
詳細:NLPセミナー
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