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松下政経塾の窓

2010年2月15日 15:00

求める人材像-3つの視点(1)「志」

松下政経塾 研修塾 塾頭 古山和宏(執筆)

松下政経塾では明確な志を持っている人が求める人材の第一条件です。それは決して完璧なものでなくてもいい、ごつごつした未完成なものでもいい。寝る間を惜しんでもやりたいこと、人生をかけて、命をかけてでも実現したいもの、決して譲ることのできないもの。そんな「素志」と呼べるものを持っている人を求めたい。

五誓の最初の項目は「素志貫徹」です。初志とはよくいうことですが、素志はあまり聞きなれない言葉です。素(もと)の志を素志といいます。すなわち、余分なものをことごとく取り払っていったとき、最後に残るもの、最終的にこれだけは譲れないもの、それが素志です。

クラーク博士の「少年よ大志を抱け」という言葉は多くの人がご存知ですが、博士が言わんとすることは、むしろこの言葉の後に続くところにあります。

「Boys, be ambitious. Be ambitious not for money or selfish aggrandizement, not for that evanescent thing which men call fame. Be ambitious for knowledge, for righteousness, and for the uplift of your people. Be ambitious for the attainment of all that a man ought to be.」

将に、志とは金や名声のためではなく、公のため、人として本来あるべきことのために何を為すべきかを熟慮し、大きな夢、目標に向かって行動することだと述べています。

政経塾を受験してくる人の中には、志は政経塾で勉強してから見つけますという人がいます。しかし、それではとても3年間では間に合わない。逆に、基本が定まっていないため入塾してから、迷路に迷い込んでしまうことにもなります。そんな人には、是非、志を明確にしてから受験してもらうことを勧めます。
(松下政経塾では「素志研修プログラム」という志を磨きたい方のための研修を用意していますので、塾ホームページのトップページかイベント一覧をご参照ください)

さて、志はなぜ大切なのでしょうか。創立当初、塾の役員をお勤めいただいた安岡正篤氏は、志や理想を持ってこそ、知識は見識に高めうると教えています。情報過多の現代において、玉石混交の情報や知識を選択する際に、志というフィルターを通してこそ、有用な情報を選別でき、適切な判断をすることができるのではないでしょうか。

「志は気の帥なり」(孟子)という言葉があります。志があればこそ、気力も充実してくる。これを成し遂げずには、死んでも死にきれないと一歩でも二歩でも前へ進もうとする。五誓にも「常に志を抱きつつ懸命に為すべきを為すならば、いかなる困難に出会うとも道は必ず開けてくる。成功の要諦は、成功するまで続けるところにある。」とあります。

こんな気概を持って入塾を希望する人を松下政経塾は求めています。

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2010年2月 8日 14:58

「第三回松下政経塾紹介プログラム」参加者募集中

2009年度最終プログラムとなる「第三回 松下政経塾紹介プログラム」の参加者を募集いたします。

松下政経塾設立の目的とは何か、また現役の塾生はどのような研修を行い、卒塾生はその後社会でどのような活動をしているのかなど、具体的な体験談を交えてお伝えいたします。

<開催要項>
実施日: 2010年3月20日(土) ※9時半受付開始~16時終了
場 所: 松下政経塾 研修棟(茅ヶ崎)
申込締切: 2010年3月10日(水)正午
参加費: 3,000円 (昼食付)
対象: どなたでも

今回の塾生発表は、第29期生・北川晋一塾生が「私にとって松下政経塾とは」というタイトルで発表を行います。
また当日は、卒塾生の山中啓之塾員(第26期生)も駆け付け、質疑応答・発表を行う予定となっています。

(北川晋一 塾生プロフィール)
http://www.mskj.or.jp/profile/kitagawa.html

(山中啓之 塾員プロフィール)
http://www.mskj.or.jp/profile/yamanakak.html

 

syokai100320-3.jpg <松下政経塾 研修棟へと続く道>

 

お申込み、プログラムの詳細は「松下政経塾ホームページ」をご覧ください。

(政経塾HP)
http://www.mskj.or.jp/seminar/gaiyou/20090718_syokai.html

皆さまのご応募をお待ちしております。

2010年1月15日 15:48

求める人材像―3つの視点

松下政経塾 研修塾 塾頭 古山和宏(執筆)

松下幸之助の塾生採用の条件が「運」と「愛敬」であったということは前述しました。ただ問題は、その条件を提示した塾主はもういらっしゃらないということです。愛敬のあるというのは、何となく私たちでもわかります。しかし、どういう人が運がいい人なのか、採用する側にとっては大問題です。

そこで、塾の研修スタッフが集まって、どういう資質を備えた人が、政経塾の塾生として適切な人なのか、採用に当たって条件があるとすれば何なのかということを徹底的に議論したことがあります。

結論から言うと、三つの視点に絞り込まれました。一つは、「明確な志」があること。政経塾のキーワードは「志」です。これ無くして、松下政経塾の塾生たり得ません。塾に入ってから何をするか見つけますということではそもそも研修になりません。語源的には志とは心が向かうところです。しかも、単なる個人的な欲望を満たす夢や野心とは違います。少なくとも公に資するものでなければならないでしょう。そして、日夜、その志に向かって絶えざる努力が為されているかも条件になるでしょう。

二つ目は、「素直な心」があるかどうか。塾で仕事をさせていただいて強く感じることは、「彼はなかなかものになりそうだなと思って採っても、素直度が低い人は伸びない」ということです。成長は止まります。逆に、彼はどうかなと、多少クエスチョンマークが付いている人でも、思い切って採用した人が3年間で伸びていく例はあります。その要因は素直な心です。素直な心を持っている人は必ずと言っていいほど「万事研修」万物をわが師として伸びていきます。

それから、三つ目は「元気な人」です。やはり元気の無いのは駄目ですね。ここで言う元気とは、肉体的、表面的な元気さだけではなく、精神的にも元気な人です。女性でも内に秘めた楚々とした強さを持っている人がいますね。

リーダーたる者、前例の無いものを解決していかなければなりません。何かちょっとした困難にぶち当たって、挫けてしまうような人は、リーダーとしては不適格です。やはり、バイタリティー、元気、そういうものを持っていないと、リーダーは務まりません。

入塾説明会でも、必ず、この3つの視点を申し上げるようにしています。「志・素直・元気」これが無い人は、いくら有名大学を出ていても、修士や博士号を持っているといっても、リーダーたるには疑問を感じます。

政経塾では、何の学位も手に入りませんし、卒業しても何の保証もありません。それでも毎年多くの方々が政経塾を志望していただけるのは非常に有難いことです。塾主が求めた、有為の人材が一人でも入塾を希望し、謙虚に学ぼうとする強い意志がある限り、こうした可能性を秘めた若者に松下政経塾の門は常に開かれています。

2009年12月15日 11:20

入塾選考・最終面接「塾主との一問一答」

松下政経塾 研修塾 塾頭 古山和宏(執筆)

松下政経塾の入塾選考は3次試験までありますが、1期生から5期生までの最終選考は松下幸之助塾主と役員による30分間の面接でした。3期生の場合は都内のあるホテルの一室で行われました。フカフカのじゅうたんを通り控室に通されると、学生だった私はそんなところとは無縁な生活をしていましたから、緊張感はいよいよ高まるばかりでした。

いよいよ自分の番です。面接会場に通されると、数人の役員と思われる方が、じっと私を見つめるなか、その真ん中には背筋をぴんと伸ばした松下幸之助塾主が静かに座っておりました。

役員の方々から次々と質問が出される間、塾主はその姿勢を微動だにせず、無言でただ私をじっと鋭い目でご覧になっていることだけははっきりわかりました。一人でも自分のめがねにかなった志望者がいれば塾をはじめるという強い決意をもった塾主からは「おまえは本気か」こんな声が聞こえてきそうな様相で睨みつけられているようにも思えました。

最後の5分、塾主がゆっくり口を開かれ、大阪弁で尋ねられた質問は、
「塾には先生はおらへんで。5年間の研修やけど、辛抱できるか。」

この質問に私はただ「はい、頑張ります」と精いっぱいの声で答えるだけでした。質問は後にも先にもこの一問だけでした。これは落ちたのかなと思いつつ、席を立ち、出口で会釈をすると、塾主が引き続き、じっと私を見ていたことも印象に残っています。

採用基準の「運と愛敬」については前述しましたが、塾主は面接の時、何をご覧になっていたのでしょうか。

「先生がいない中で、やっていけるのか。」
「本当に大切なことは教えるに教えられない」
「自分自身で自ら道を切り開いていくしかない。」

自修自得は塾の研修方針です。五誓には自主自立のこととあります。あの質問は「君たちは君たち自身で新しい道を開拓していかなければならない。誰も教えてはくれない。自らの力でその道を切り開いていってくれ。」との塾主からのメッセージであったとも思います。

「辛抱できるか」の質問に「はい」と答えた私は、まさに塾主との約束をしたわけですから、途中で研修を投げ出して辞めることはできなくなりました。塾の寮室にはどの部屋にも塾主の書かれた「大忍」の書が掲げられています。研修を進めていく上では、いろいろな困難なこともあり、どの塾生も悩みの連続です。しかし、多少のことで諦めてしまっては成るものも成らないと塾主から強く諭されているのだと思います。

2009年12月 4日 12:50

「中学生・高校生立志論文コンテスト」決勝大会 観覧者募集

松下政経塾では、2005年度より啓発活動の一環として、青少年が自分自身の生き方や社会の中で自らの果たすべき使命について考える契機を提供するため、中学生・高校生を対象とした「立志論文コンテスト」を実施しています。

本年度も11月に予選が行われ、中高生合わせて10名の方々が決勝大会に進むことになりました。

第五回目を迎える本大会は、松下政経塾3期生でもある、松沢成文 神奈川県知事による「私の志」という演題での講演を企画しています。

本決勝大会は、出席者や関係者だけでなく、一般の方々にも広く公開いたしますので、松沢知事の志に触れると同時に、希望にあふれた中学生・高校生たちの力強い立志発表に耳を傾けながら、2010年の幕開けを迎えてみてはいかがでしょうか。

ご観覧の皆様の温かいご声援をお待ちしております。

 

第五回 「中学生・高校生立志論文コンテスト」決勝大会 

開催日: 2010年 1月 10日(日) 13:00~16:00
会場: 松下政経塾 講堂(住所:茅ヶ崎市汐見台)
参加費: 無料
定員: 150名程度

【プログラム】
・中学生・入賞者5名による発表 (一人10分程度)
・高校生・入賞者5名による発表 (一人10分程度)
・5周年記念講演 「私の志」 松沢成文 神奈川県知事
・結果発表及び講評
・表彰式
・受賞者挨拶
 

観覧申込み、プログラムの詳細は、

(松下政経塾HP)
http://www.mskj.or.jp/seminar/gaiyou/20100110_compe.html

プロフィール
松下政経塾
松下政経塾
財団法人松下政経塾(まつしたせいけいじゅく) 1979年、現パナソニック創業者 松下幸之助の思い描いた理想の日本を実現するため、人材育成を目的として、私財拠出を元に茅ヶ崎に設立された。様々な分野の卒塾生は230名を超える。
http://www.mskj.or.jp/
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