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グローバル化は足元からやってくる ~国際学で切り取る世界と社会~

2017年9月30日 02:47

2017年 ネパール滞在記(11): 6,7日目 次、どこにいきましょうか?

神戸ユネスコ協会理事/日本経済大学ユネスコクラブ顧問として、9月1日~9月8日までネパールでボランティア活動に従事してきました。個人的には、ネパール地震後に訪問しており、2回目となりました。今回は、私1人ではなく、学生11名、神戸ユネスコ協会理事2名の合計13名の団体です。学生は日本に学ぶ留学生が中心となっており、国籍別としては日本(2名)、ネパール(4名)、ベトナム(3名)、中国(3名)、モンゴル(1名)の5カ国に跨る多国籍チームでした。

6日目。

最終日、それぞれの経路で日本に帰ります。私は往路同様、バンコク経由でした。中国の雲南省昆明経由が3便に分かれており、例によってバラバラです。

ただ、皆の気持ちは共通で、「帰りたくない」というもので一致していたのではないでしょうか。

ボランティアと言っても、実質、3日間です。目的であった避難訓練の説明もしくは実施ができた学校は、小学校、中・高校合わせて僅か6校です。

もちろん、毎日、楽しかったのですが、「もっとできたのではないか」、「もっとすべきだったのではないか」と考えてしまうのです。

私が神戸で指導するネパール人学生の4人は、後期が始まる月末までネパールに残り、それぞれの実家に帰りました。その1人のスマン君は、自分の母校にパンフレットを持って行き、避難訓練をしたそうです。

小さな試みですが、広がっていけばいいと思いました。

今回、避難訓練のネパール語パンフレットの作成には、約3週間、旅行の準備も1ヵ月と慌ただしいものでしたが、この企画は、短期間だったにもかかわらず、成功だったと信じたいです。

それは何よりも、日本で学ぶ4人のネパール人の学生の協力が大きいです。彼らは、ホテル少しでも問題があれば交渉し、車を準備し、食事をオーダーするなど、ロジスティクスを全て担当してくれました。お金がかかる際は、殆ど値引きすることができたのは、彼らの交渉力のお蔭です。

訪問した学校で、現地の学生が真剣に耳を傾けてくれたのは、彼らが通訳してくれたからであり、そして、彼らが自分の言葉で、日本の経験を語ったからです(彼らは、社会学で言うところの「マージナルマン」としてネパール人と神戸ユネスコ協会青年部・日本経済大学ユネスコクラブのアイデンティティを重ねながら頑張ってくれたのです)。

そこには、バイトで疲れて眠そうにしている大学の教室で観る彼らとは別人のような、頼りがいのある国際人がいました。教員として私は、彼らの母国で彼らを見ることができて良かったと感じました。

私は留学生の多い大学で、留学生に囲まれて過ごしているのですが、ネパールだけではなく、彼らの母国で彼らに会えれば(会うだけではなく、ボランティアのような企画があれば)、また、違った彼らを見つけることができるように思えるのです。

7日目。

台風の中、Lineに関西空港到着のメッセージが相次ぎました。そして、皆、「次、どこに行きましょうか」と続けます。

「ブレーメンの音楽隊」、再結成しなければいけないかもしれません。

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プロフィール
安井裕司
安井裕司
エジンバラ大学、バーミンガム大学博士課程に学ぶ。その間、ルーマニア・アカデミー歴史学研究所研究生。国際政治学博士(PhD)。国連大学国際紛争研究所インターン、夏期講習クラスコーディネーター、法政大学国際日本学研究所客員研究員等を経て、現在、早稲田大学エクステンションセンター講師、日本経済大学神戸三宮キャンパス教授。
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