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グローバル化は足元からやってくる ~国際学で切り取る世界と社会~

2017年9月29日 01:54

2017年 ネパール滞在記(10): 5日目 You're Beautiful

神戸ユネスコ協会理事/日本経済大学ユネスコクラブ顧問として、9月1日~9月8日までネパールでボランティア活動に従事してきました。個人的には、ネパール地震後に訪問しており、2回目となりました。今回は、私1人ではなく、学生11名、神戸ユネスコ協会理事2名の合計13名の団体です。学生は日本に学ぶ留学生が中心となっており、国籍別としては日本(2名)、ネパール(4名)、ベトナム(3名)、中国(3名)、モンゴル(1名)の5カ国に跨る多国籍チームでした。

5日目。

慣れとは怖いもので、毎晩の生演奏カラオケ劇場(宿泊ホテルの最上階)にも慣れてしまい、多少騒がしくとも寝られるようになってきました。朝食時は、女性にとても優しい(従って私には不愛想な)男性ウェイターも、「昨日と同じものを」というと、黙ってイングリッシュ・ブレックファーストを持ってくるようになってきました。

5日目は、今回のボランティアで最も重要な1日でした。カトマンズ市内にあるユネスコに認定された「ユネスコ・スクール」の中高校(セカンダリースクール)を4校回り、避難訓練の説明をするというミッションです。

最初の学校はカトマンズ中心にある公立のA校。比較的大きな教室に、学生50人、教職員スタッフ10人ぐらい集まってくれました。公立なので決して豊かではないのですが、学生もしっかり勉強しているような雰囲気がありました。

避難訓練の説明を終え、質疑応答のところでは、日本に留学したいという声が相次ぎました。

2校目は半分私立ながら、公益団体から援助を得ているB校です。ここでは、30人教室で避難訓練の説明をしました。英語力は、先の公立よりも上ですが、活発さに欠けているように観られました。

3校目は完全私立の名門校を訪問しました。教職員の英語は完璧で、コンピューターも比較的新しいものが何台も入っていました。先進国の公立学校と遜色がない程でした。次の訪問校まで、スクールバスを出して下さり、大変助かりました。

夕方から訪れた4校目は衝撃的でした。夜間中・高校で、働きながら通ってくる学生たちばかりでした。校舎は薄暗いし、お金もなさそうでした。しかし、全教員が私たちを出迎えて下さり、避難訓練を説明した後、働きながら学ぶということをテーマに議論しました。

私の神戸の学生たちも皆、アルバイトをしています。私費留学生は、日本でアルバイトなしでは生活できないのです。勉強もしたいけど、バイトもしなければならないという苦しさを知っているので、私の学生たち(留学生たち)も真剣に話をしていました。

私は帰り道、私の学生たちに「訪問した4つのうち、どこの学校が一番よかったですか」と尋ねたところ、全員が最後の貧しい夜間学校だったと答えました。自分の学生ですが、私は彼らがちょっと誇らしく感じました。

学生たちとホテルに帰ると、最上階の生演奏カラオケ劇場からJames BluntのYou're Beautiful (2004年)が流れていました。

微妙に古い曲ですけど、何かカトマンズの夜のその瞬間に合っていると思わずにはいられませんでした。

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プロフィール
安井裕司
安井裕司
エジンバラ大学、バーミンガム大学博士課程に学ぶ。その間、ルーマニア・アカデミー歴史学研究所研究生。国際政治学博士(PhD)。国連大学国際紛争研究所インターン、夏期講習クラスコーディネーター、法政大学国際日本学研究所客員研究員等を経て、現在、早稲田大学エクステンションセンター講師、日本経済大学神戸三宮キャンパス教授。
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