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グローバル化は足元からやってくる ~国際学で切り取る世界と社会~

2017年2月 1日 17:11

3人では楽過ぎる:映画『スリーメン&ベビー』の時代性

男性が育児をするだけで、話題性があった頃もあります。

『スリーメン&ベビー』(原題 Three Men and a Baby)
制作国  米国
制作年  1987年
監督  レナード・ニモイ
出演  トム・セレック、スティーヴ・グッテンバーグ、テッド・ダンソン

あらすじ
【1980年代後半のニューヨーク。建築家のピーター、俳優のジャック、漫画家のマイケルの30代男性の3人はニューヨークの高級アパートをシェアしながら、独身生活を満喫している。ある日突然、3人のアパートに「ジャックの子供」として女の子の赤ちゃんメアリーが届けられる。ジャックはトルコに映画の撮影中で、ピーターとマイケルがとりあえず、面倒を見ることになる。数日後、帰宅したジャックも加わり、3人は悪戦苦闘しながら、育児をこなす。数か月後、実の英国人の母親が現れ、メアリーをロンドンに連れ帰ることに。急な別れに戸惑う男性3人は、メアリーを失うことに耐えられない状況となる。】

当ブログ、2013年11月24日にフランス映画『赤ちゃんに乾杯』を紹介していますが、本作はその米国でのリメイク版です。

基本的にフランス版のオリジナルと同じですが、フランス版は3人の職業が、国際便客室乗務員のジャック、広告代理店勤務のピエール、漫画家のミシェルに対し、米国版は映画俳優ジャック、建築家ピーター、漫画家マイケルと、共通する職業は漫画家だけです。

いずれにしましても、経済的には基本的に成功した3人であり(米国版では、映画俳優で赤ちゃんの父親であるジャックが微妙なのですが)、お金の心配はしないでもよい人たちです。

そして、体力もある男性3人です。お金と体力、育児にはこれ以上の条件はないのかもしれません。

しかし、彼らに(比較的)ないものがあります。それは時間です。それでも、3人が協力し合えば時間は何とかなるのです。

フランス版に関しても記しましたが、米国版が制作された1987年の米国も男性が育児参加するだけで話題性があった時代だったのかもしれません。

ちょっとステレオタイプで、育児の本当の辛さ、忍耐力が伝わっては来ていませんが、1980年代を反映しています。

しかしながら、今日的課題としては、お金もない、時間もない、(場合によっては)体力もない男性の育児参加ということになるのかもしれません。実際、そのような映画作品が増えているように思えます。

もしくは、3人の男性が、1人の赤ちゃんではなく(3:1では楽過ぎます)、3人以上の赤ちゃんの世話をするのではなくては「挑戦的」にはならないように思えます。

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プロフィール
安井裕司
安井裕司
エジンバラ大学、バーミンガム大学博士課程に学ぶ。その間、ルーマニア・アカデミー歴史学研究所研究生。国際政治学博士(PhD)。国連大学国際紛争研究所インターン、夏期講習クラスコーディネーター、法政大学国際日本学研究所客員研究員等を経て、現在、早稲田大学エクステンションセンター講師、日本経済大学神戸三宮キャンパス教授。
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